CD

『シモン・ゴールドベルク・ラスト・コンサート〜モーツァルト:交響曲第40番、バッハ:管弦楽組曲第2番、他』 水戸室内管弦楽団、工藤重典(1993)(2CD)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
TBRCD0048
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明


シモン・ゴールドベルク・ラスト・コンサート〜モーツァルト:交響曲第40番、バッハ:管弦楽組曲第2番、他(2CD)
シモン・ゴールドベルク指揮水戸室内管弦楽団、工藤重典(1993)


1993年の4月、シモン・ゴールドベルクは1990年に創設されたばかりの水戸室内管弦楽団と2回のコンサートを持ちました。そして、この2回の演奏会が結果として彼の最後の演奏会となりました。その3か月後の7月19日に急逝、正にゴールドベルクの白鳥の歌がこのCDに収録されています。
 ここに収録されているヒンデミット作品は1927年に書かれ、当時ゴールドベルクはベルリン・フィルのコンサート・マスター、ヒンデミットはベルリン音楽大学の教授であった。この楽曲についてゴールドベルクが特別な発言を残している訳ではありませんが、ヒンデミットの作曲の経緯をつぶさに知っていたとみる方が自然でしょう。録音の少ない珍しいこの作品がゴールドベルクの指揮で聴けることが嬉しいところです。
 バッハ、モーツァルト、ハイドンはゴールドベルクの愛奏曲。バッハでは名手、工藤重典共々緊張感は高いのに温かみのある独特の味があり、モーツァルトではテンポを遅めにし、当時流行していた古楽風演奏とは一線を画したロマンティックな演奏と言っても過言ではありません。ハイドンもまた恰幅がよく、愉悦、余裕というものが全曲を通じて感じられます。またこの演奏会ではこの交響曲のフィナーレがアンコールとして演奏されていますが、肌触りが全く違うリラックスした表情で奏でられています。演奏の一回性を重んじたゴールドベルクの魔術がここに明らかです。(発売元情報)

【収録情報】
『シモン・ゴールドベルク・ラスト・コンサート』


● J.S.バッハ:管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV.1067 (7:10/1:36/1:59/2:06/3:19/1:17/1:21)
● モーツァルト:交響曲第40番ト短調 K.550 (8:17/7:56/4:07/6:51)
● ヒンデミット:弦楽のための5つの小品 Op.44-4(器楽合奏のための学校用作品 Op.44より) (2:02/1:45/1:45/2:59/3:26)
● ハイドン:交響曲第82番ハ長調 Hob.I:82『熊』 (8:12/7:06/4:13/5:27)
● アンコール ハイドン:交響曲第82番『熊』より終楽章 (3:56)

 工藤重典(フルート:バッハ)
 水戸室内管弦楽団
 シモン・ゴールドベルク(指揮)

 録音時期:1993年4月11日
 録音場所:茨城県、水戸芸術館コンサートホールATM
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

【ゴールドベルク・プロフィール】
モーツァルトやブラームス、シューベルトの名盤で知られるシモン・ゴールドベルク[1909-1993]は、名ヴァイオリニストであると同時に名指揮者でもありました。
ポーランドに生まれたゴールドベルクは、幼少期からワルシャワでヴァイオリンを習い始め、8歳のときにベルリンで高名なカール・フレッシュの門下生となり、12歳でワルシャワでコンサート・デビュー、センセーショナルな成功を収めます。
その後、16歳でドレスデン・フィルのコンサート・マスターとなり、20歳のときにはフルトヴェングラーに請われてベルリン・フィルのコンサート・マスターに就任、同時にヒンデミットのヴィオラ、フォイアマンのチェロとの組み合わせで「アマール弦楽三重奏団」を結成して室内楽分野でも活躍します。
しかし1934年になるとナチス政権が樹立され、フルトヴェングラーの抗議もむなしく、ユダヤ系ポーランド人だったゴールドベルクはベルリン・フィルを退団させられてしまい、演奏活動にも支障をきたすようになった為、ロンドンへと移り住むことに。
ロンドンではリリー・クラウスとめぐりあい、意気投合した二人は演奏会のほか、レコーディングにも取り組み、さらに世情不安な中、世界ツアーまでおこないます。
ツアー中、1936年には日本を訪れ、1938年にはアメリカでもデビューを果たす彼らですが、アジア・ツアー中の1942年、ジャワ島滞在中に、進撃してきた日本軍の捕虜となってしまい、終戦まで抑留生活を余儀なくされることに。
戦後は再び渡米し、1951年からアスペン音楽学校で教え(1965年まで)、指揮者としての活動も開始。1953年にはアメリカに帰化しますが、1955年になるとオランダ室内管弦楽団を結成して音楽監督に就任、以後22年間に渡って同楽団と密接な関係を保つ一方、室内楽でもカザルス、ゼルキンとトリオでの演奏活動をおこない、アスペン音楽祭の委員も務めるなどして活躍します。
1969年になるとイギリスに居を移し、1977年からマンチェスター・カメラータの指揮者を務めていますが(1979年まで)、1978年からは再びアメリカに戻り、ジュリアード音楽学校で教えるほか、エール大学やカーティス音楽院、マンハッタン音楽学校などで教授活動を展開。
やがて、日本人ピアニストの山根美代子との結婚を機に、1990年には日本に居を構え、新日本フィルハーモニー交響楽団の指揮者に就任し、多くのファンを魅了、1993年7月19日、富山県大山町で84年の生涯を終えることとなります。(HMV)

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ヴァイオリニスト、指揮者として活躍したシ...

投稿日:2020/02/20 (木)

ヴァイオリニスト、指揮者として活躍したシモン・ゴールドベルクはSP時代から数多くの録音を残してきたが、次第に録音という行為に疑問を感じるようになり、晩年は意図的に録音数を減らしていった。本盤はそんな数 少ない晩年期の録音で、亡くなる数カ月前に水戸室内管弦楽団に客演した際のライブ収録である。バッハ、ハイドンやモーツァルトなど得意のバロックや古典派の作品に加えて20世紀の作曲家ヒンデミットの珍しい作品 をチョイスしているのがユニークである。オケが室内オケであり、そして指揮者自身の個性でもあるのだろうがスケールはさほど大きさを感じないものの、よく引き締められた緊密かつ品位の高さある演奏である。名手ランパルの愛弟子である工藤重典のおおらかで柔軟性に富んだフルートも楽しい。ヒンデミットの楽曲は水戸室内管の創設者である吉田秀和氏のリクエストかと思われるが、やはり緊密でグッドシェイプされた演奏といえそうである。ややデッドさはあるもののまずまずの音質。

金山寺味噌 さん | 愛知県 | 不明

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