Poctopus

Kettelも在籍していたOriginal Instrumentの一員であるIDM/エレクトロニカを端にビート探求を続ける奇才、Octopus Incの最新アルバム！数あるアブストラクト・ヒップホップ作よりもディープかつドープな危険すぎるビーツ・サウンド！US産エレクトロニカ/IDMの先駆けとしてMerckレーベル等と並び2000年代初頭からシーンを牽引してきたKrackfiveレーベルの双璧のひとり、Octopus Inc.の最新アルバム！ Octpus Inc.はブルックリンを拠点にするNoah Sassoによるソロ・プロジェクト。彼は盟友であるColongibことChristopher GravesらKrackfiveレーベルを主宰し、エレクトロニカ黎明期からアンダーグランドな位置でリリースを重ねてきた。そのレーベルの作品群にはヴォイスをカットアップし、IDMビートと組み立てたColongib等とのプロジェクト、OriginalInstrumentやエレクトロニカ界のヒーロー、オランダのKettelの初期作品などが有名であろう。そんなOctopusInc.による本作は、フルアルバムとしては「Fluid Freedom」(2001)以来、７年ぶりとなる久々の復活作。活動初期からのIDM的なエディット手法をとりながらも、根底にはヒップホップへの執着を感じさせるビート・イズムはこのアルバムにも引き継がれているが、本作では以前にも増してアブストラクトなビートへの執念を強く感じさせるサウンドへ向かっている。それはDJ Krushを筆頭にするヒップホップの領域におけるアブストラクト・ビートにも通じるが、それら等の作品よりも低域なところをさまようドープなものであり、過去類をみないアブストラクト中のアブストラクト・ビーツ・サウンドに仕上がっている。また、エレクトロニカ的なメロディーにも頼ることもなく、あくまでビートを主役としていてIDM的エディットは効果的なエッジを際出すことに機能している。このアルバムを全てのアンダーグランド・ファン、ビーツ・ジャンキーに贈る。