TOKYO G.P.

太陽が沈んで新宿からビッグ・タウン六本木への地獄のロードレースが幕を開けた。次々と襲いかかる敵を倒し、夜明け前までに目的地へたどり着いた者だけが勝者となる過酷なゲーム。参加するのは六本木をホームタウンとする選ばれた男たち。復讐、裏切り、策略が渦巻くストリートを駆け抜け、最後に生き残るのは果たして誰なのか…。　闇の力が幅をきかせる夜の大都市、ＴＯＫＹＯ。そこに蠢く巨大な陰謀。そしてどんな事態に巻き込まれても、決して失わない厚い友情。ヒートアップしていく抗争の中で、彼らが目にしたのは一体何だったのだろうか。この映画はそんな伝説の一夜を、圧倒的なスピード感をともなってクールに描いていく。　　スピード＆ミュージック。この映画はまさに音楽映画である。それは‘RISING SUN’のアルバム（「ATTITUDE」）に、フューチャリングでZEEBRAが参加したことから始まった。タイトル曲「TOKYO G.P.」は作詞／ZEEBRA＆HIRO、作曲／RISING SUNであり、その内容にそってプロモーションビデオを制作する予定が、映画にまで発展していった。（実際の「TOKYO G.P.」のP Vは映画の映像を利用して作られており、監督も石井隆が担当。歌詞のチェックと共に必見）　監督は『死んでもいい』『ＧＯＮＩＮ』『フリーズ・ミー』などで極限状態に陥った者たちの壮絶な姿を見つめてきた名匠、石井隆。実際に夜の東京ロケを敢行し、リアリティある映像づくりを成功させた。出演はHIRO（RISING SUN）、ZEEBRAの他、インディーズ最後の大物‘SOBUT’のギターリスト・MOTOAKIが際立った個性を発揮する。また『ＧＯＮＩＮ』でキレた演技を炸裂させた鶴見辰吾が脇を固める他、北野武作品の常連・真木蔵人、音楽界きっての人気DJブライアン・バートン・ルイス、格闘技界からエンセン井上などHIROの交友関係の広さをそのまま示すようなユニークな出演者が揃った。挿入曲も‘RISING SUN’、‘ZEEBRAはもちろん‘SOBUT’も入り、過激で強烈なハード・コア＆ヒップ・ホップ魂を炸裂させている。　TOKYO城南地区の強者が集結。クリップ世代に贈るミュージック・バイオレンス・ムービー、それが『TOKYO G.P.』だ。