Leonard Cohen

Leonard Cohen (レナード・コーエン) プロフィール

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Leonard Cohen

1934年生まれ、2016年11月10日死去。

40年以上の長きにわたって、詩人/小説家/シンガー・ソングライターとして活躍してきたレナード・コーエンは不当に過小評価されているアーティストである。

しかし、それは日本においての話だ。特にイギリス、フランスでの人気はちょっとしたもので、アルバムを出せば必ずと言ってよいほどトップテンにチャート・インする。ポーランドでは毎年<レナード・コーエン・フェスティヴァル>なる催しが行われ、相当数の集客を誇っている。

若い音楽リスナー向けのエピソードを書くとしたら、ニルヴァーナのラスト・アルバム『イン・ユーテロ』収録のナンバー"ペニー・ロイヤル・ティー"に尽きるだろう。故カート・コバーンは同曲のなかでこう歌っている。

"棺の中でレナード・コーエンを聴かせてくれ/そうすれば永遠に嘆いていられる"

1934年、カナダ・モントリオール生まれのレナード・コーエンはユダヤ人の中流家庭に育ち、少年時代からギターに勤しむ。学生時代には英文学を専攻し、1956年に最初の詩集を出版している。63年の『Favorite Games』と66年の『Beautiful Losers』が傑作として認められ、詩人/小説家として高い評価を獲得し成功を収めた。

そんなレナード・コーエンがミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせる切っ掛けとなったのはフォーク・シンガー、ジュディ・コリンズが歌った"スザンヌ"だった。レナード・コーエンのぺンによるこの曲は66年発表のアルバム『イン・マイ・ライフ』に収録されていた。シングルカットされた同曲はラジオでヘヴィ・ローテーションされる人気ナンバーとなる。このシングルがヒットしたことによりジュディ・コリンズレナード・コーエンにミュージシャンへの転向を強く奨めた。そうした経緯もあってレナード・コーエンは68年にコロンビアから『レナード・コーエンの唄』をリリース。ミュージシャンとしてのデビューを飾ったのであった。

デビュー作『レナード・コーエンの唄』、続く『ひとり、部屋に歌う』がいずれも高評価を受ける。それらに収録された作品は数多くのアーティストによってカヴァーされ、ミュージシャンとしても確固たる地位を獲得した。その後も寡作ながら地道に活動を続け、高水準の作品を生み出し続けている。

ジョニ・ミッチェルをはじめ、数々の女性と浮き名を流したレナード・コーエンだけあり、彼の作品には女性をテーマにしたものが多い。女性と神を崇拝している彼は、自身の曲の中で宗教とセックスの神秘について歌っているのだ。

こう書くとなんだか小難しい音楽のようにも思われてしまうかもしれないが、レナード・コーエンの作品はとてもポップで、親しみやすいものが多い。太くて低く、ボソボソとしたつぶやき系のヴォーカルに好き嫌いがハッキリと分かれるかもしれないが、彼の作品は眩暈がするほど美しい。前述した"スザンヌ"や、数多くのアーティストにカヴァーされた"電線の鳥"(Bird On A Wire)などはその最たる例だろう。

レナード・コーエンの溢れる才能を確認することが出来る作品は他にもいくつもある。特にジェニファー・ウォーンズが87年に発表したアルバム『フェイマス・ブルー・コート』は「レナード・コーエンを歌う」という副題の通り、全編レナード・コーエンの作品で占められている。このアルバムにはユースケ・サンタマリアと菅野美穂が主演したテレビ・ドラマ『アルジャーノンに花束を』の主題歌に起用された"ソング・オブ・バーナデット"が収録されている。ジュディ・コリンズにもレナード・コーエンの作品のみで構成された『シングス・レナード・コーエン』というアルバムがあるので、ぜひ聴き比べしてみて欲しい。

レナード・コーエンは同世代のアーティストだけでなく、オルタナティヴ世代のアーティストからもリスペクトを集めている。先に書いたニルヴァーナREMはその代表的なバンドだ。彼らの内省的な表現の端々にレナード・コーエンの影響を認めることができる。

トム・ウェイツにも通じるそのシブい声もレナード・コーエンの魅力のひとつだ。この太くて低い声でもって口説かれてオチない女性など果たして存在するのであろうか?

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