ジョン・コルトレーンが亡くなった1967年、ウルマーは“R&Bの首都”、デトロイトへ移り、ビッグ・ジョン・パットンのバンドで、栄光の「ブルーノート」に録音する。1969年8月15日に録音された Accent On The Blues がそれだ。まだまだ、黒さは足りないが後年の演奏を想像させる粘っこさは見せている。
「ハーモロディクス理論」を展開するコールマンと、ドン・チェリー、デューイ・レッドマン、チャーリー・ヘイデン、ビリー・ヒギンズという稀代の大物達と共演、コールマン自身のプロデュースで、Tales from Captain black を録音、その衝撃力から言えば、当時のロフトジャズシーンでの群を抜いた完成度だった。
1980年代に入り、最高傑作、Are You Glad To Be In America?を発表、デヴィッド・マレー、アミン・アリ、、ロナルド・シャノン・ジャクソンとの「ミュージック・リヴェレイション・アンサンブル」を結成、ヘイデンへのブラッドからの「答え」だったのかもしれない。 その後、1987年、PHALAXをジョージ・アダムス、シローネ、ラシッド・アリと結成、周囲の音楽が次第にコマーシャルに、回顧的になる中、孤高のハイテンションをキープしつつ活動を展開していった。