Live In Concert Pop Keroncong

様々なスタイルを持つインドネシア人歌手ヘティが残したポップ・クロンチョンの珍しいライヴ音源!

以前に弊社の解説付き輸入盤シリーズとして発売していた作品が久しぶりにカタログ復帰。それに併せて本作をサンビーニャ・インポートに格上げして再発売することにいたしました。

ワールド・ミュージックが大きく盛り上がりを見せていた90年代初頭、日本では特にインドネシア音楽に注目が集まるようになりましたが、その中心にいたひとりが女性歌手ヘティ・クース・エンダンでした。1957年にジャカルタで生まれたヘティは、1970年代前半に老舗レーベル“レマコ"からポップ・ムラーユの歌手としてデビュー。その後70年代中盤からは、当時インドネシア最大手のレーベルだった“ムシカ"に移り、名作『うぶ毛がそそり立つ』をはじめとするポップ・インドネシアからクロンチョン、地方語ポップス、さらにダンドゥットまでといった多様なスタイルの作品を数多くリリースするようになりました。そして彼女は、当時同国で人気を博していたダンドゥットの女性歌手エルフィ・スカエシと並んで国民的歌手へと大きく成長を果たてゆきました。

そんな彼女の絶頂期に行われたライヴの模様を収録したのが本作『ポップ・クロンチョン・ライヴ』です。ポップ・クロンチョンとはインドネシアの国民音楽クロンチョンを、伝統的な伴奏スタイルではなく、バンドや打ち込みを使ったポップスのスタイルで演奏されたものを指します。スタジオ録音の場合多くは(初期を除き)プログラミングを多用したデジタルなサウンドが中心ですが、このライヴでもシンセサイザーやシークェンサーといった当時の最新機器を導入した伴奏で聴かせています。

正確な録音時期はクレジットがないので分かりませんが、おそらくは80年代終わりから90年代初頭にマレイシアで行われたライヴを収録したものと思われます。取り上げているのはエルフィの名曲`Mandi Madu'や、ブライアン・アダムズの`Everything I Do'、ディック・リーのヴァージョンもよく知られる伝承曲`Rasa Sayang'といったクロンチョンでない曲を取り上げており、そういった「節奏の無さ」こそが当時のヘティの大きな魅力でもありました。もちろん歌の巧さは折り紙付き! まさにインドネシアの誇りとも言える素晴らしい歌唱がここで楽しむことができます。

なお本作は本来解説の付かないサンビーニャ・インポートからのリリースですが、今回は特別に日本語解説を添付して出荷いたします。

・日本語解説/帯付き

(メーカー・インフォメーションより)