SPIRAL CIRCLEでジャズというかピアノトリオファンの大注目を浴びたHelge Lien。その後も優れた作品を発表し続けてきました。本作は、多くの方が認めるように、このピアニストのこれまでの頂点を極めた傑作だと思います。箱庭にそっと置かれた二つの人形を思わせるモノクロのジャケットが郷愁を誘います。身体的な技巧を超え、観念で音を発しているのでは、とまで深読み(深聴き)したくなる作品です。

最近このアルバムで知りました、これだけ硬質な打楽器隊のピアノトリオってすごいです。ちゃんと美メロだし。

独特のジャズです。ピアノは静かに流れるように透明感があり綺麗です。抽象的な美意識を強く感じさせる内容です。スタンダード集ですが曲調は緩やかなアレンジで独自の音楽観を感じます。