Tom Jobim Para Violao Solo

ダニエル･ムーライ｡1981年生まれの若手注目株のガット･ソリスト／コンポーザーである｡ギタリストである父の影響で幼い頃よりギターを嗜み､ファビオ・サノン、マウリシオ・カヒーリョ、オスカル･カストロ･ネヴィスらの奏法から影響を受け腕を磨き、若干15歳でフランスの国際ギター・フェスティヴァルで入賞し注目を集める。その後プロ・ギタリストとして、"Trio Opus 12"､"Quarteto Tau de violões" といった若手中心のギター･インスト･アンサンブルに参加。さらに、新世代のセンシティヴ･ギタリスト､シコ･サライーヴァとの"Duo Saraiva-Murray"での快演が話題となり、デビュー･ソロ･アルバムとなる本作への布石となった｡
ダニエルが初作でテーマに選んだのは､トム･ジョビン・カバーのギターソロ･ワーク｡"Por Toda a Minha Vida", "Estrada Branca", "A Felicidade", "Luiza"など、いわゆる「ボサ･ノヴァ」作家として以上に奥深い世界観を持つジョビンの名曲を選んでいる｡ギタリストとしての技量とセンスを一音ずつに込めた、ドラマティックなソロ･プレイが心の奥底まで染み渡る素晴らしさ。数あるジョビン･カバーのギター作品でも、こんなにも美しく、そして鮮烈な音像を残す作品は希有であろう｡プロシュースは、ブラジル･ガット･ギターの最高峰として世界に信望者を持つ才人パウロ・ベリナッチ。彼は当初よりダニエルの素質を絶賛し、その栄えあるデビュー・リリースにおいてプロデュースを買って出たとされる。既に円熟の表現力で魅了するダニエル･ムーライのギター｡そのあまりに美しい世界に酔いしれたい。（メーカー資料より）