リコーダーに偏らず、1740年頃のロンドンに焦点を当ててみた多彩なプログラム。外来の音楽家がもてはやされたであろう当時のコンサート事情が伝わってきます。

14世紀のサルタレッロからMerula,Palestrina,Frescobaldi、そして広瀬量平まで盛りだくさん。意欲的にレパートリーを開拓したのがわかります。女性４人による息の良いアンサンブルはお勧め。

Genteel Companionというとイギリスで出版されたリコーダー曲集のことですが、それにこだわらず愛すべきリコーダー作品が満載です。いずれもフォン・ヒューネの製作によるリコーダーが使われていて、楽器ごとの音色がよく引き出されていると思います。

リコーダーがうるさくなくて、ほどよい録音バランス。野入志津子さんのリュート通奏低音が凝ってます。Santini他、世界初録音などの試みもうれしい。

スウェーデン出身の２人の女性リコーダー奏者の演奏は、二人合わさるとちょっと激しいというか、ひきずりがちで派手め。一人ずつ演奏した曲を聴くと、それぞれ持ち味が違うのがわかります。

チェロの美しさが印象的です。リコーダーやチェンバロはどちらかというとメカニックな扱いが多いですね。

どうやら多重録音も駆使しているようで、パーカッションの音響効果も楽しい。相当のテクニシャンなのにうるさくなくて、癒し系と呼んでも良いくらい。

リコーダー奏者Piers Adamasのテクニックが冴えてます。（Apr.2001）

吹き抜けるイギリスの弦楽音楽の作風に、リコーダーの音がまずまずマッチ。割と好きです。

古楽と現代の作品がほどよくミックスされて、躍動感ある演奏はお薦め