Impact

明らかにフレディ・ハバードの引力圏にある時代のチャールス・トリヴァーのドイツ・ミュンヘンのジャズクラブ「ドミシル」での1972年のライヴ演奏。当時のトランパッターの方向を示唆していたハバードのＣＴＩサウンドの明らかな影響下にあるトリヴァーの瑞々しい演奏が好ましい。2006年の本リリーズの際、2曲の未発表曲が追加収録されている。
　追加収録の“アブストラクションズ”での「スタラタイースト」での同僚、スタンリー・カウエルや若きアルヴィン・クイーンのＣＴＩ的な演奏が印象的だ。

スピリチュアル・ジャズとは、明らかに違うもうひとつの黒人ジャズの感性を代表したハバードのリズム感、そして、高らかな響きをより若い感性で表現したストレートアヘッドなメインストリームジャズだ。

一方で、�Cにはマッコイ・タイナーに代表される70年代ジャズのマーダル・メンストリームの要素をアグレッシブに加工した作品など、当時のトリヴァーのメインストリームの真ん中での勝負に掛ける意気込みが伝わる演奏には時代の息吹が見事に捕らえられている。

Charles Tolliver (flh) Stanley Cowell (p) Ron Mathewson (b) Alvin Queen (ds)
Recorded Live At Domicilein MUnch on March 23, 1972
Remastered from analog source. Two bonus tracks