(こちらは新品のHMVレビューとなります。参考として下さいませ。中古商品にはサイト上に記載がある場合でも、封入/外付け特典は付属いたしません。また、実際の商品と内容が異なる場合がございます。)
ドイツ・ハルモニア・ムンディ
受難曲&ミサ曲ボックス(10CD)
レオンハルト、クイケン、ほか
ルネッサンスからバロックにかけて書かれた宗教音楽の傑作を集めたボックスセット。バッハの2つの受難曲のほか、アレッサンドロ・スカルラッティ、チプリアーノ・デ・ローレ、レオンハルト・レヒナーという5つの受難曲に加え、パレストリーナのミサ曲集、ゼレンカのエレミアの哀歌という宗教音楽の名曲が収められています。
すべて男声による名演として知られるレオンハルトのマタイ受難曲、純度の高い美しさが感動的なクイケンのヨハネ受難曲、「合唱受難曲」の知られざる名曲であるレヒナーのヨハネ受難曲に、ルネッサンス時代の淡々とした運びが印象的なチプリアーノ・デ・ローレのヨハネ受難曲、ラテン語テキストで静かなドラマ進行をみせるアレッサンドロ・スカルラッティのヨハネ受難曲という、さまざまなスタイルによるキリストの受難についての音楽をひとつのセットで鑑賞できる便利なセット。美麗な旋律が聴けるパレストリーナのミサ、ゼレンカのエレミアの哀歌も聴きものです。参考までに元々のジャケット画像を表示しておきます。(HMV)
【収録情報】
Disc1&2 バッハ:ヨハネ受難曲
合唱の迫力で聴かせることの多かったこの作品に、新たな解釈でアプローチした演奏として高く評価された演奏。マタイと異なり、合唱主体に受難が描かれるヨハネでは、合唱をどう扱うかで印象が大きく異なりますが、クイケンはここで繊細な表現を重視し、神秘的なまでの高純度な美しさを獲得しています。
・J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV.245
クリストフ・プレガルディエン(T:福音史家)
ハリー・ファン・デル・カンプ(Bs:イエス)
バルバラ・シュリック(S)
ルネ・ヤーコプス(C-T)
ニコ・ファン・デル・メール(T)
マックス・ファン・エグモント(Bs)
ラ・プティット・バンドと合唱団
シギスヴァルト・クイケン(指揮)
録音時期:1987年
録音方式:デジタル(セッション)
Disc3〜5 バッハ:マタイ受難曲
作曲当時の編成に基づいて、独唱、合唱とも全て男声によって演奏されています。プレガルディエンによる真摯なエヴァンゲリスト。エグモントの深々と説得力あるイエス。ヤーコプスの絶妙なアリア、テルツ少年合唱団員のボーイ・ソプラノによるピュアなアリアなど、礒山先生も大推薦の名演です。
・J.S.バッハ:マタイ受難曲 BWV.244
クリストフ・プレガルディエン(T:福音史家)
マックス・ファン・エグモント(Bs:イエス)
クリスティアン・フリークナー(B-S)
マクシミリアン・キーナー(B-S)
ルネ・ヤーコプス(C-T)
ディヴィッド・コルディア(C-T)
マルクス・シェーファー(T)
ジョン・エルウィス(T)
クラウス・メルテンス(Bs)
ペーター・リカ(Bs)
テルツ少年合唱団
ラ・プティット・バンドと男声合唱団
グスタフ・レオンハルト(指揮)
録音時期:1989年
録音方式:デジタル(セッション)
Disc 6 パレストリーナ:ミサ曲集
フランスのコルマール少年合唱団とアンサンブル・ジル・バンショワ、スイスのバーゼル・スコラ・カントゥルムという3つの団体が合同演奏をおこなったパレストリーナの宗教合唱作品集。
アルザスのコルマール(コルマー)少年合唱団は独特の声を持っており、この演奏の成功に深く寄与しているほか、アンサンブル・ジル・バンショワのアルト・パートには、ルネ・ヤーコプスの弟子2人(アンドレアス・ショル&太刀川昭)も参加して中声部を深い声でしっかりと支え、ルネッサンス対位法音楽の至宝、パレストリーナの名作を魅力的に聴かせてくれます。
パレストリーナ:ミサ曲集
・『幸いなるかな天の女王』
・『聖土曜日の哀歌』
・『誇り高い地上の支配者達は』
・『ミサ・イン・ミノリブス・ドゥプリチブスII』
コルマール少年合唱団
アンサンブル・ジル・バンショワ
バーゼル・スコラ・カントゥルム
ドミニク・ヴェラール(指揮)
録音時期:1993年
録音方式:デジタル(セッション)
Disc7 レヒナー:宗教的合唱作品集
ルネッサンス期ドイツの作曲家、レオンハルト・レヒナー[1553?〜1606]は、若い頃にラッススやヴェネツィア楽派の影響を受け、その後プロテスタントに改宗、ヴュルッテンベルクで楽長を務めるうち、ドイツ・リートの源泉ともなる様式の音楽なども手がけています。
ヨハネ受難曲とも言われる『キリストの受難と苦悩の物語』は、後年の受難曲スタイルにも影響を与えたとされる作品です。
レヒナー:宗教的合唱作品集
・『キリストの受難と苦悩の物語(ヨハネ受難曲)』
・ミサ曲『主よ、われらの主は』
・モテット『主はわたしの羊飼い』
・モテット『ほめたたえよ、しもべ達よ』
アウグスブルク大聖堂少年合唱団
ラインハルト・カムラー(指揮)
録音時期:1986年
録音方式:デジタル(セッション)
Disc 8 ローレ:ヨハネ受難曲
ルネッサンスの作曲家、チプリアーノ・デ・ローレ[1516〜1565]は、フランドル出身で、イタリアで活躍した作曲家。フランドル楽派のポリフォニーとイタリアの様式を結びつけた作品を残しています。ヨハネ受難曲は、語り手、登場人物、群衆により、淡々と進められるスタイルによっています。
・チプリアーノ・デ・ローレ:ヨハネ受難曲
ウエルガス・アンサンブル
パウル・ファン・ネーヴェル(指揮)
録音時期:1988年
録音方式:デジタル(セッション)
Disc 9 ゼレンカ:エレミアの哀歌
ボヘミア楽派の先駆者として知られるヤン・ディスマス・ゼレンカ[1679〜1745]は、バッハも高く評価したことで知られています。彼の最高傑作『エレミアの哀歌』は、豊かな旋律素材を駆使し対位法でまとめあげた宗教音楽の傑作。ここではカウンターテナーのルネ・ヤーコプスらが深い共感を込めた解釈で見事な演奏を聴かせています。
ゼレンカ:『エレミアの哀歌』全曲
・聖水曜日のための哀歌
・聖木曜日のための哀歌
・聖金曜日のための哀歌
ギー・ドゥ・メイ(T)
クルト・ヴィドマー(Bs)
バーゼル・スコラ・カントルム器楽アンサンブル
ルネ・ヤーコプス(C-T、指揮)
録音時期:1982年
録音方式:ステレオ(セッション)
Disc 10 アレッサンドロ・スカルラッティ:ヨハネ受難曲
鍵盤音楽で有名なドメニコ・スカルラッティの父でナポリ楽派の作曲家、アレッサンドロ・スカルラッティ[1660-1725]が若き日に書いた作品。ラテン語の「ヨハネによる福音書」の第18〜19章の言葉を用いて作曲されており、スカルラッティ後年のオペラティックなスタイルとは異なる静かな進行が、キリストの受難の様子を抒情的に描き出しています。
・アレッサンドロ・スカルラッティ:ヨハネ受難曲
クルト・ヴィトマー (Bs:イエス)
バーゼル・マドリガーリステン
バーゼル・スコラ・カントゥルム弦楽アンサンブル
ルネ・ヤーコプス (C-T:福音史家)
録音時期:1981年
録音方式:ステレオ(セッション)