Guia: ギア 〜案内

アントニオ・ザンブージョは1975年９月にポルトガル南部に位置するベージャで生まれました。８歳の頃よりクラリネットを学ぶ傍ら、ファドに熱を入れ、アマリア・ロドリゲス、マリア・テレーザ・デ・ノローニャ、アルフレッド・マルセネイロなどを好んで聞くようになります。そんな彼は家族が務める会社などで歌い始め、16歳の時には地元のファド・コンテストで見事優勝しました。その後、首都リスボンに移動し、ギタリスト／作曲家の顔を持つマリオ・パチェーコが経営する有名なファド・ハウス〈クラブ・ド・ファド〉のキャストに加えられ、そこで活動をします。また、その当時シーンの最前線にいた演出家フィリぺ・ラ・フェリアが指揮するミュージカル「アマリア」のオーディションを受け、アマリア・ロドリゲスの最初の旦那役として出演。４年間リスボンで公演を行い、その後ポルトガル国内もツアーします。そして彼の人気は国内でどんどん高まりました。

そんな人気に後押しされ、2002年にはファースト・アルバムを発表。すぐに好評を博し、FMラジオ局の“ベスト・ニュー・ファド・ヴォイス”を獲得します。２年後にはセカンド・アルバムを発表し、ポルトガル国外でもツアーを敢行。トロントやパリ、サラエヴォなどで公演を行ないました。そして、前作の2008年に発表した『Outro Sentido』ではロベルタ・サー、トリオ・マデイラ・ブラジル、イヴァン・リンスなど豪華ゲストを迎えて制作され、ブラジルでも話題を呼びました。彼の歌を聞いたカエターノ・ヴェローゾは自身のサイトで“彼の音楽はぞくぞくさせるとともに泣かせることが出来る”と賞賛しました。

本作は２年ぶりとなる彼の４枚目。彼の特徴であるファド〜ボサ・ノーヴァを感じさせる哀愁に満ちたナンバーを収録し、落ち着いた歌声で聞かせてくれます。そして、ミュージック・マガジン11月号の輸入盤紹介で、“オリジナル・ヴァ−ジョンを凌ぐほどの哀愁漂う逸品”と絶賛されたロドリーゴ・マラニャオーンの「De mares e Marias」のカヴァーをはじめ、ブラジルのアーティストのカヴァーを多数収録。和みたい時にぴったりのアルバムで、ファドやブラジル音楽ファン以外の方にも楽しんでいただける内容です！

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