Eight (+1)Tristano Compositions 1989 For Warne Marsh

アンソニー・ブラクストンが、敬愛するウォーン・マーシュに捧げた1990年の傑作トリビュート・アルバムが復刻！

1990年発表。当時は国内盤CDもリリースされたアンソニー・ブラクストンのウォーン・マーシュ・トリビュートが約23年ぶりに復刻。今回の復刻では、前回収録されていた2曲のスタンダード曲を割愛して、レニー・トリスターノとウォーン・マーシュの楽曲のみで構成。70年代頃から、ウォーン・マーシュに多大な影響を受けている事を公言しており、カバーやオマージュ曲などを録音してきたアンソニー・ブラクストンによる、ウォーン・マーシュに対する追悼盤(1987年没)とも取れる入魂作です。

メンバーは、ROVAサキソフォン・クァルテットのバリトン・サックス奏者ジョン・ラスキンと、そして、この二人が組んだら鬼の様な演奏になる事が約束されている鉄壁のリズム隊、セシル・マクビー(b)にアンドリュー・シリル(ds)。それに、当時弱冠25歳でこの強烈メンツ揃いのレコーディングに挑んだ異色の天才ピアニスト、ドレッド・スコットが参加。「コニッツ&マーシュ」の世界を、鋭角的なアルトと疾走感溢れるバリサクで表現。スリリングで重厚な2管対決は、フリー・ジャズ・ファンのみならず、ジャズ・サックス好きなら堪らないものがあります。

実際にレニー・トリスターノ、ウォーン・マーシュ、リー・コニッツらと数多くの共演を果たしてきたテナー奏者、テッド・ブラウン(86歳で現役活動中。)とジョン・ゾーンが、譜面を起こす作業をアシストしたとの事。この二人の存在が象徴するかの様に、原曲に対する忠誠と破壊が共存した唯一無二のトリビュート・アルバムです。

Anthony Braxton (as,ss,fl)
Dred Scott (p)
Jon Raskin (bs)
Cecil Mcbee (b)
Andrew Cyrille (ds)