W・モントゴメリ・ウォット

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地中海世界のイスラム ヨーロッパとの出会い ちくま学芸文庫

W・モントゴメリ・ウォット

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480091482
ISBN 10 : 4480091483
フォーマット
出版社
発行年月
2008年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,232,6p

内容詳細

宝石細工、タイル、華麗な建築、宴席料理、楽器、書物…、数千年の都市文明の結実である「優雅な暮らし」の術をヨーロッパにもたらしたのはイスラム教徒であった。ヨーロッパ人が、アラブ人やイスラム教徒と良好な関係を保つためには、自己の後進性の負い目を徹底的に認めなければならないとし、ヨーロッパ中心主義ではなく心底からの自己批判のうえに、イスラム世界を正当に評価して世界史の真の再構成を目指す。ヨーロッパとイスラム世界を対等に見、しかも現代の問題として過去のかかわりを語り、多様な人間集団の共存の道をダイナミックに叙述した、碩学によるイスラム文化論の世界的名著。

目次 : 第1講 ヨーロッパにおけるイスラム勢力/ 第2講 商業と技術/ 第3講 科学と哲学におけるアラブの業績/ 第4講 レコンキスタと十字軍/ 第5講 ヨーロッパの科学と哲学/ 第6講 イスラムとヨーロッパの自己認識

【著者紹介】
ウィリアム・モンゴメリ・ワット : 1909‐2006年。イギリスの世界的なイスラム学者。エディンバラ大学に学び、のち同大学で教鞭をとる。欧米のイスラム学界に不抜の名を残す。著書多数

三木亘 : 1925年生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業。もと東京外国語大学、慶應義塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ラウリスタ〜 さん

    コレージュ・ド・フランスという公開講義機関での講演用の英語の下敷きから出来た本らしい。講義録ということもあり非常に分かりやすい。コレージュドフランスの講義のレベルの高さと面白さがよく分かる。ヨーロッパが持ち続けた高度文明イスラムに対するコンプレックスから形成されたイスラム像という問題が非常に明晰に簡潔に述べられている。短い本ではあるがかなり面白い。これほど簡明に重要な問題を、しかも現代に引きつけて提起している本は珍しいのでは。

  • belier さん

    ヨーロッパ中心の世界観、歴史観を脱するために格好の入門書。コンパクトで読みやすい。

  • ishii.mg さん

    70年代のヨーロッパのイスラム理解はこれでも画期的なことだったのか。サイードなども参照のこと。巻末の語源一覧で暗殺者アサシンの語源をハッシシとしているが、アミン・マアルーフ「サマルカンド年代記」によればこれは間違い、とのこと。ひとつのオリエンタリズムの表れ。本文200pにも満たない簡潔な本なので「世界的な名著」は言いすぎ。

  • Arko さん

    140818

  • gauche さん

    まさにタイトル通りの内容。イスラム世界に対するキリスト教世界への複雑な感情を各分野に渡って描写している。当時のイスラム世界に興味を持った方には、「ヨーロッパ覇権以前(J・アブー=ルゴド)」もおすすめ。

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