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戦国北条五代 星海社新書

黒田基樹

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065157091
ISBN 10 : 4065157099
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

伊勢宗瑞(北条早雲)の伊豆討ち入り(一九四三)に始まり、秀吉による小田原合戦(一五九〇)において没落するまで、五代一〇〇年にわたって関東に覇を唱えた北条氏(小田原北条氏、後北条氏)は、戦国大名研究において常に中心的存在となっている。存在期間の長さ、残存史料の豊富さなどの点からいって、「戦国大名とはなにか」を考える際には、まずは北条氏について解明することが求められるゆえである。早雲の「伊勢素浪人説」否定よりはや三〇年。戦国大名研究の第一人者が、北条五代の政治動向を中心に叙述した通史に、旧版では未収録であった増補原稿を追加。最新の研究動向を反映し、新書として三たびこれを世に問うものである。

目次 : 第1章 伊勢宗瑞(宗瑞の台頭/ 相模西郡への進出/ 相模計略)/ 第2章 北条氏綱(相模国主化と武蔵への進出/ 関東管領職の獲得)/ 第3章 北条氏康(北条氏康の関東経略/ 上杉謙信・武田信玄との抗争)/ 第4章 北条氏政(北条氏権力の変質/ 中央政権との接触/ 氏政兄弟衆の動向)/ 第5章 北条氏直(羽柴政権との交渉/ 小田原合戦/ その後の北条氏)/ 増補

【著者紹介】
黒田基樹 : 中世史研究者。1965年生まれ。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業。博士(日本史学)。現在、駿河台大学法学部教授。現在の日本中世史研究を牽引する存在であり、特に後北条氏や今川氏、甲斐武田氏、真田氏にかかわる業績が多いことで知られる。論文・単著・共著・編著いずれも数多く、その発表スピードから「月刊黒田」の異名をとる。多忙な学務と研究の傍ら、大河ドラマ『真田丸』の時代考証もつとめた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Atsushi Kobayashi

    ちょっと自分には細かすぎでした。が、3国になった瞬間の小説が読みたくなりました。 また、やっぱり、なぜ秀吉には失敗したのかが、まだわかりませんでした。

  • nishiyan

    2005年刊『戦国北条氏』、2012年再刊『戦国北条五代〈中世武士選書〉』を新書として改めて刊行した戦国北条氏五代通史の決定版。増補として新たに4編の論文も収められており、最新の研究成果も反映されている。興味深かったのは「第二章 二 関東管領職の獲得」の項目。伊豆から侵略してきた「他国の逆徒」である伊勢氏が北条氏となり、関東で基盤を築く上で関東管領職の獲得と古河公方との縁戚関係がセットになっていたのは、私の持っていた戦国大名のイメージとかけ離れていて意外だった。気になる章を掻い摘んで読んでも面白い良書。

  • さとうしん

    始祖伊勢宗瑞が中央の有力者伊勢氏の一族であった身から今川氏との縁によって関東に入り、現地人からはよそ者の侵略者と見られていたのが、次第に現地の戦国大名として根を張り、そして北条氏への改称によって関東足利氏の軍事的保護者としての地位を確立していく。その過程で今川氏との上下関係を克服し、関東管領職の競合相手である上杉氏と激しく対立する。織豊政権の成立により、最後は再び中央との関係が課題となっていく。中央から地方へ、そして地方から中央へという流れは、確かに著者の指摘通り、北条氏は戦国時代を象徴する存在である。

  • きさらぎ

    基礎知識が不足しているので色々ついて行けていないが一応通読。北条氏五代の歴史を追うことは、そのまま戦国時代の歴史を追うことにつながるのかもしれない。初代伊勢宗瑞から二代目北条氏綱へ、韮山から小田原へ、破竹の勢いで拡大していく興隆期は中々にゾクゾクした。頼朝ゆかりの鶴岡八幡宮の再建、関東管領職就任や足利一門との関わりなど旧世代の権威を経て、その後上杉氏と武田氏の間を揺れ動き、家康と関わりつつ秀吉に翻弄される北条氏。まさにこの時代を生きた戦国大名なのだなあという印象を受けた。知識をつけてもう一度トライしたい。

  • 不純文學交遊録

    かつて学校で教えた歴史の最大のウソは「北条早雲は素浪人から戦国大名に成り上がった下剋上の典型」だろう。早雲こと伊勢宗瑞は、室町幕府奉公衆の伊勢盛時である。今川氏の家督争いに介入するため駿河へ下向し、管領・細川政元が将軍を擁廃立した明応の政変に呼応して伊豆へ侵攻した。鹿狩りに見せかけた小田原城奪取はフィクションである。二代氏綱から北条を名乗り、関東の正統な支配者を標榜する。最初の戦国大名にして、豊臣秀吉の天下統一に抗い最後まで残った戦国大名。北条氏五代百年を知ることは、戦国大名とは何かを知ることである。

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