沙を噛め、肺魚

鯨井あめ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065354827
ISBN 10 : 406535482X
フォーマット
出版社
発行年月
2024年05月
日本
追加情報
:
288p;19

内容詳細

沙に覆われてしまった世界。人々は何よりも安定を目指すようになっていた。
安定した仕事で稼いで、機械で娯楽を享受して、どこに遠出することもなく、安全で、快適な、この街で、ささやかな幸せが至上。

それでも音楽が好きな少女・ロピは第9オアシスでパパと二人で暮らしている。親友のエーナや周りの大人に反対されながら、自分の音楽を追い求める。
特にやりたいこともない少年・ルウシュは、母と同じ気象予報士になるため日々勉強していた。いっぽうで好きなことに一生懸命な友人に劣等感は強まり、夢中になれることを探しはじめ‥‥

青春小説の旗手が将来に悩むZ世代に捧ぐ、傑作のディストピア長編。


【著者紹介】
鯨井あめ : 1998年生まれ。兵庫県豊岡市出身。2015年より小説サイトに投稿を開始。2017年に「文学フリマ短編小説賞」優秀賞を受賞。2019年に「晴れ、時々くらげを呼ぶ」で第14回小説現代長編新人賞を受賞し、翌年に同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • みかん🍊 さん

    沙に覆われた世界に住む若者たちの近未来SF、沙嵐が起き何もかも埋まり、歴史を失いつつある今を生きる事に必死で芸術は後回し機械が作るものとなった世界で音楽を作る少女、気象予報士を目指し現実的に生きる少年が幼馴染に誘われ手作り劇団にかかわり、やりたい事が特にみつからない自分に劣等感を抱く、さらに沙嵐が酷くなり埋まっていく未来のない世界での閉塞感と進路に悩む若者たち、こんな未来が実際起こりそうな今の気象やAIが何でもできる様になる世界に戦慄する。

  • 花ママ さん

    「晴れ、時々くらげを呼ぶ」についで二作目。世界が沙に覆われ近い将来すべてが沙に呑み込まれてしまうという中で暮らす2人の若者の物語。音楽が大好きな少女ロビは周囲から止められても自分の音楽を追い求めていく。更に数十年後、同じ沙の世界に住む少年ルウシュは、特にやりたいこともないが、母親と同じ気象予報士になるために日々勉強していた。自分の気持ちのままに行動する友人テトノを羨ましくも思うが、最後は自分の選んだ道に進む。年月を超えて交差するルウシュとロビ。ざらつく感触での読了でしたが鯨井さん好きです。

  • ヒデミン@もも さん

    くらげの世界にはついていけたけど、肺魚の世界はムリだった。若いっていいなぁと思うこと自体が年取ってるってことだもんね。帯に「将来に悩めるZ世代、必読!』ってあるけど、Z世代ならどう感じるのかな。共感できるのかな。

  • よっち さん

    沙嵐に覆われてしまった世界。何よりも安定を目指すようになっていた人々の中で、クリエイターを目指す少年少女たちを描いたディストピア小説。安定した仕事で稼いで、機械で娯楽を享受して、安全で快適なこの街でささやかな幸せが至上。それでも周囲に反対されながらも、好きな音楽を続けるために音楽隊に入りたいと願う少女ロピ。一方好きなことに一生懸命な友人に劣等感が強まって、夢中になれるものを探す少年ルゥシュ。ままならないことに振り回され、時には絶望を突きつけられながら、それでも諦めずに追い求め続けたその結末は印象的でした。

  • rosetta さん

    ★★★☆☆どこかいとうせいこうを思わせる二篇。世界が沙に覆われ少しだけ残ったオアシス都市で人間が暮らす。ディスクレシアで対人恐怖症の少女。卒業後は音楽の仕事に就きたいが…それから五十年後、漫然と気象予報士を目指す少年。かつて詩を書いたことから腐れ縁の友達に芝居の脚本に詩を書くように頼まれる… とても静謐な印象。この時代にはデータを蓄積したマシンで芸術を作らせるようになっていたが、手作りに拘る脚本家を対比させる。試験の前日に友達の妹が行方不明になるなんてベタ過ぎ!文章に読点が多くて細切れなのも読み辛い

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鯨井あめ

1998年生まれ。兵庫県出身。2015年より小説サイトに短編・長編の投稿をはじめ、2017年に「文学フリマ短編小説賞」優秀賞を受賞。2020年に第14回小説現代長編新人賞受賞作『晴れ、時々くらげを呼ぶ』(講談社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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