向田邦子、性を問う 『阿修羅のごとく』を読む

高橋行徳

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784900963634
ISBN 10 : 4900963631
フォーマット
出版社
発行年月
2014年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
318p;19

内容詳細

向田邦子の驚くべき提案から始まったNHKドラマ『阿修羅のごとく』。性をモチーフに、家族のもろさ、個人の業の深さをあぶりだしにした不朽の名作の魅力に迫る!!

目次 : 第1章 男性に怒りをぶつける女性のドラマ(セックスを柱に据えて/ 向田邦子流のドラマ作り)/ 第2章 母親が阿修羅になる時―『阿修羅のごとく』パート1(父親の浮気/ 阿修羅とは何か/ 子供たちの善後策/ 「三度豆」に込めた意図/ 漱石『虞美人草』との共通点と相違点)/ 第3章 向田邦子のもくろみ(なぜふじを死なせたのか/ 誰が主役を引き継ぐか/ 主婦を欠いた家庭/ ふじの置きみやげ)/ 第4章 笑う四人姉妹―『阿修羅のごとく』パート2(新しい赤いヤカン―滝子と勝又の恋/ 姉妹の絆―咲子と滝子の和解/ 道ならぬ恋―綱子と貞治の悲喜劇/ 尽きない疑惑―巻子と鷹男の闘い)

【著者紹介】
高橋行徳 : 1947年兵庫県生まれ。77年早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、日本女子大学人間社会学部文化学科教授。『タウリスのイフィゲーニェ』試論(日本ゲーテ協会会長賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ZEPPELIN さん

    蜘蛛が巣を作ることもセックスである。確かに向田さんならサラッと言いそうではある。では、登場する女たちが悪戦苦闘する様子もある意味ではセックスであるのか。なかなかピンと来ないのだけれど、どれも男絡みの話であることを考えれば、思わず唸ってしまう。また、阿修羅の子は阿修羅だとでもいうように、ふじから巻子への繋がりも巧妙で、いざという場面で笑える人こそ怖い。世の女性の多くが阿修羅であるならば、男に残された道は知らぬが仏の一点張りだろうか。著者の細かい分析もお見事

  • 今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン さん

    これは素晴らしい。向田作品、実はまったく体験したことないんですけど、もうこの一冊で十分。冠婚葬祭を司ってるのは性だ。セックスによって繋がれた男と女という関係があらゆるもののベースになっている。しなきゃいけないってことはないけど、とても大切なもの。セックスレスのご夫婦は自分たちに何が欠けてるのかってこと、見極める必要があると思います。仮面夫婦ってのはゆがんだ関係なのですよ。

  • ぷくこ さん

    私は向田ドラマをリアルタイムで見た世代ではないので、向田邦子というと「切れ味がよくて品のいいエッセイ」のイメージが強かった。しかしこの本で『阿修羅のごとく』のあらすじを知り、彼女の作品の奥深さにうなった。生々しいセックスシーンはなくても、家族の日常のふとした場面に潜む「性」。それも、大人の。昭和だからこその世界を味わいつつ、現代でも充分に楽しめる物語だと改めて思った。

  • 葵 さん

    やはり向田邦子は凄いと思う。彼女のエッセイや小説でもよくでてくる「爪」の扱いなどは特にゾクッとくる。

  • ゆうしゅん さん

    向田邦子ファンならずとも、読んでおいた方がいい一書。一つの台詞、一つのト書きに、ここまで意味を持たせるのかと唸った。「性」を行為そのものだけでなく、男女間の幅広い交流、冠婚葬祭の概念にまで普遍化し向田さんの考え方もいろいろと学ぶべきところが多かった

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