定本 酒呑童子の誕生 もうひとつの日本文化 岩波現代文庫

高橋昌明

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784006004248
ISBN 10 : 4006004249
フォーマット
出版社
発行年月
2020年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
334p;15

内容詳細

絵巻や御伽草子で名高い酒呑童子とはいったい何者なのか―緻密な考証に裏付けられた大胆な推論によって、童子の原像は都に疫病を流行らすケガレた疫鬼だったことを鮮やかに解き明かすとともに、日本人に内在する、天皇や国家などが形成する秩序を撹乱する存在への脅威や排除の心理に鋭く迫る。

目次 : 第1章 酒呑童子の原像―京都と四角四堺祭/ 第2章 酒呑童子のふるさと―中国の小説・伝説に探る/ 第3章 竜宮城の酒呑童子/ 第4章 二つの大江山・三つの鬼退治―酒呑童子説話と聖徳太子信仰/ 第5章 伊吹山の酒呑童子/ 第6章 酒呑童子説話の成立/ 付録1 『大江山絵詞』復元の試み/ 付録2 鬼と天狗

【著者紹介】
〓橋昌明 : 1945年高知市生まれ。同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。滋賀大学教育学部教授、神戸大学大学院人文学研究科教授を経て、神戸大学名誉教授。博士(文学、大阪大学、2002年)。日本中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • MUNEKAZ さん

    かの有名な大江山の酒呑童子のお話はどのようにして生まれたのか。山賊狩りがモチーフになったというような即物的な解釈ではなく、鬼とは都に害をもたらす「疾病」のことであり、様々な伝説が混交されて現在の形になったとする。中国の伝説、竜宮城、聖徳太子信仰も絡む内容は、この方面に明るくない身からすると「なるほど」と「ホントかなぁ」が行き来するような塩梅。また武者の武が単に人殺しの技術だけではなく、「魔除け」の概念も含んでいたというのは面白いと思った。ホームズ気取りの著者に乗せられて、歴史ミステリとして楽しめる。

  • 魚京童! さん

    酒呑童子になりたい。鬼でも天狗でも形ができて、表現できるとそれで固まってしまう。おどろおどろしい姿がイメージできてしまえばそれで終わり。唯ぼんやりした不安ではないが、形にならないもののほうが恐ろしい。そういうことなんだと思う。すべてを明らかにしてしまえば、それはそれでいいんだけど、すべてが42の世界でどうやっていきていけばいいんだろうね。よくわからないよね。

  • おおかみ さん

    かの有名な「酒呑童子説話」が生まれた背景を解き明かした名著の決定版。てっきり京都北西部を舞台にした伝承かと思っていたのだが、イメージが形成されるにあたっては海も超えた広がりがあったとか。思いがけず疫病の流行が指摘されドキリとするが、疫病とはそれだけ恐るべき存在だということであろう。今増補されたことにも意味があるのか。自らを探偵に喩える記述もあるが、巨視的かつ緻密な考証はまさに歴史ミステリの面白さである。

  • takao さん

    童子の原像は疫病を流行らすケガレた疫鬼。

  • tegi さん

    FGO2部5.5章プレイ中に見つけて買う。クリア後に読み始めたのが正解で、この本の中にある面白さがないFGOがちょっと薄味に思えてくるくらい。酒呑童子を疫病をもたらすものとする説や、渡辺綱の真相をFGOで取り入れていたらもっと豊かな物語になっていたと思うんだよな…。様々な跳躍に溢れた一冊ではあるが、当然引用や推論に関する学術的マナーはちゃんとしているのでここから深堀りするにもとてもよさそう。

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人物・団体紹介

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高橋昌明

1945年、高知県高知市に生まれる。1969年、同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。滋賀大学教育学部教授・神戸大学大学院人文学研究科教授を経て2008年定年退職。現在、神戸大学名誉教授。博士(文学、2002年、大阪大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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