ラギッド・ガール 廃園の天使 2 ハヤカワ文庫JA

飛浩隆

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784150309831
ISBN 10 : 4150309833
フォーマット
出版社
発行年月
2010年02月
日本
追加情報
:
16cm,487p

内容詳細

人間の情報的似姿を官能素空間に送りこむという画期的な技術によって開設された仮想リゾート“数値海岸”。その技術的/精神的基盤には、直感像的全身感覚をもつ一人の醜い女の存在があった―“数値海岸”の開発秘話たる表題作、人間の訪問が途絶えた“大途絶”の真相を描く「魔述師」など全5篇を収録。『グラン・ヴァカンス』の数多の謎を明らかにし、現実と仮想の新たなる相克を準備する、待望のシリーズ第2章。

【著者紹介】
飛浩隆 : 1960年島根県生まれ。島根大学卒。大学在学中に第1回三省堂SFストーリーコンテストに入選、SFマガジン1983年9月号発表の「異本:猿の手」で本格デビューを果たす。以後、「象られた力」ほかの中短篇を同誌に発表するが、1992年の「デュオ」を最後に沈黙。2002年、10年ぶりの著作にして初の長篇である『グラン・ヴァカンス』で、「ベストSF2002」国内篇第2位となり、見事な復活を飾った。続く2004年刊行の初期作品集『象られた力』(以上ハヤカワ文庫JA)で第26回日本SF大賞を受賞、「ベストSF2004」国内篇第1位を獲得した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • harass さん

    廃園の天使三部作の二作目の再読。第一作グラン・ヴァカンスで描かれたAI世界の開発者たちや、AIたちの過去の話やその後を描く中短編集5本。前作との関連がプリズムのように照らし合わさる。仮想世界の設計アイデアと鮮烈なイメージを兼ねていて、圧倒的な描写力が喜びに満ちた読書を味わえる。彼らとその世界の秘密が示されるが、さらなる謎も生まれ、最終巻が待ち遠しい。うーむ。とんでもない才能だと、再読しても感心する。ぜひおすすめ。当然グラン・ヴァカンスを先に読んでから。

  • いおむ さん

    《廃園の天使》シリーズの第二巻。短編集であり仮想現実リゾート『数値海岸』の連作集。前作の長編「グラン・ヴァカンス」でほとんどあかされていない『数値海岸』がどういった構造なのか、何がおきたためにこうなったのか、人間とかわらない豊かな知能と感情を持つAIはどうなるのか…陳腐な言い方だが、作品を読み進める度にパズルのピースを当てはめるように推理し想像していくのが楽しかった。

  • Small World さん

    もう、すっかりはまってしまった飛浩隆さん3作品目は「廃園の天使」シリーズの短編集です。正直言うと第1作よりも、さらに面白かったです。この2作目の後、シリーズが<途絶>し、はや十有余年w、ファンの方は気長に待ってるんでしょうが、<大途絶>にならないうちに、次の長編に出会いたいものです。さてさて、あと3冊しかない飛作品ですが、今年中に読み上げてしまうかも....いや、しちゃうでしょう、うんw(SFが読みたい2006第1位作品)。

  • 本の蟲 さん

    「グラン・ヴァカンス」の内容をかなり忘れていたが、そのことに関係なく大変おもしろい。もう14年前に1作目を読んだときは、突如<数値海岸>に投げ込まれて設定や用語の洪水に溺れそうになったので、その舞台裏、そもそもの成り立ちや<大途絶>の真相、SFガジェットが詳しく説明されていて再読がかなり楽しめると思う。表題作はさすが作者の自信作。今では珍しくない「仮想世界への没入」をここまでリアルに、説得力を持って語れるとは、正直頭おかしい(大絶賛)

  • 有理数 さん

    傑作短編集。飛浩隆、凄すぎる。<廃園の天使>の第二巻であり『グラン・ヴァカンス』と共通の世界を描いた作品集だが、緻密、あらゆるところが緻密。物語そのものもびっくりするほど面白いが、とにかく世界の「器」の完成度が凄まじい。物語世界の中に、独自のビジネスや法律があり、独自の食事やランドスケープがあって……という、その物語ならではの「世界」の描写をおざなりしていない。こういう世界の「器」を大事にしている作品は絶対に信頼できる。そして、このイマジネーションを奮起させる面白さと苛烈さ。清冽さ。本当に凄い作品集です。

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人物・団体紹介

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飛浩隆

1960年、島根県生まれ。島根大学卒。81年、「ポリフォニック・イリュージョン」で第1回三省堂SFストーリーコンテストに入選、「SFマガジン」に掲載されてデビュー。92年までに同誌に10編の短編を発表。その後10年の沈黙を経て、2002年に長編『グラン・ヴァカンス 廃園の天使1』を発表、一躍脚光を浴

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