本が語ること、語らせること

青木海青子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784909179081
ISBN 10 : 4909179089
フォーマット
出版社
発行年月
2022年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
184p;17

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    雨の日曜日、いい本を読んだ。奈良県東吉野村で「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」を運営している青木さんご夫妻。身近な人から寄せられるお悩みに、夫婦が三冊の本を紹介する人生相談のようなエッセイが心に染みる。決して結論を押し付けるのでなく、「本」を通じて相談者に寄り添い、一緒になって思索を巡らす二人の姿勢がとても温かい。「図書館とは本を媒介にして人と人が交感する場」「書物には声を発さずとも人に語りかけ、また語らせる力がある」…本の豊かさに魅せられた古代地中海史研究者の夫と図書館司書の妻。素敵な夫婦だと思う。

  • はっせー さん

    優しくて心地よい高原の風を浴びたような本であった!この本の著者は奈良県吉野村で私設図書館を営んでいる方である。そんな著者がコロナ禍で思ったことそして利用者の方の悩みに沿った本を紹介する本になっている!エッセイの部分では「公」の話は勉強になる。公園や学校は行政からのトップダウンでルールが押し付けられる。そのためこの強大な力に反抗することが出来にくいため若者が選挙や行政に興味を持てないと。だからこそ身近にある「公」を広げていくことによってもっと広い「公」にも興味を広げる。身近なことからコツコツとやっていこう!

  • シナモン さん

    著者は奈良県東吉野村にある私設図書館「ルチャ・リブロ」の開設者であり司書。「そういえばあの本に、今のこの方にぴったりな言葉が書いてある」ー私の脳内の書架にいつもとは違った方向から光が当たり、忘れかけていた記憶をすくい上げることができるようになるのです(P4より)そんな風に来館者さんの心情に沿っておすすめされた本がどれも奥が深くて読んでみたいなと思うものばかり。響く言葉も多かった。「ルチャ・リブロ」憧れの図書館。一度は行ってみたいなぁ。

  • けんとまん1007 さん

    本の実物を眼にし、手に取った瞬間、久しぶりの感触を想い出した。馴染む。手に馴染むし、眼にも馴染む。頁を繰り、読み進めると心にも馴染んでくる。森林の中でしっとり感を感じながら深呼吸するような気分になる。実物の本が醸し出すもの、それは、背表紙にもあるし、並びにもある。図書館が、独特の空間を作り出しているのは、本自体もあるが、そんな本に向かい合う人の思いもあるからだと思う。時々、背表紙が語りかけてくることがある。

  • 佐島楓 さん

    私設図書館「ルチャ・リブロ」を運営なさっている著者のエッセイ。本書内では相談者に対するアンサーとしての本の紹介を行っているのだが、単なるレファレンスを超えた「人生案内」とでも呼べるような豊かな内容となっている。本来、水先案内人としてここまでできれば素晴らしい司書になれると思うけれど、なかなかそうもいかない。本の持つ力を感じられるこれまた素敵な本だった。

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