青山和夫

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マヤ・アンデス・琉球 環境考古学で読み解く「敗者の文明」 朝日選書

青山和夫

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基本情報

ジャンル
：
物理・科学・医学
ISBN/カタログNo
：
ISBN 13 : 9784022630247
ISBN 10 : 4022630248
フォーマット
：
本
出版社
：
朝日新聞出版
発行年月
：
2014年08月
発売国
：
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
青山和夫, 米延仁志, 坂井正人, 高宮広土 ,  
追加情報
:
19

内容詳細

「謎の文明」とされてきたマヤ、アンデス。少なくとも数千年以上狩猟採集が続いた奇跡の島、琉球。近年の湖沼堆積物（年縞）の解析で、これらの環太平洋の諸文明は、環境変動を乗り越えて営まれたことがわかってきた。グアテマラのセイバル遺跡の大規模発掘により、マヤ文明の起源は前１０００年ごろにさかのぼり、干ばつにより滅びたわけではないことが判明した。ペルーではナスカの地上絵が新たに見つかり、製作者、作成方法に関する新事実が明らかになっている。大規模な気候変動を、潅漑技術と地上絵を用いた祭祀で乗り越えようとした可能性がある。旧石器時代に琉球列島への進出を果たした人類は長く自然と調和して狩猟採集を続け、約１０００年前まで農耕を必要としなかった。歴史の表舞台から消された文明に学ぶ環境と人類の共生。

目次 : 序章　環太平洋の諸文明と環境/ 第１章　環太平洋の環境史を調査する/ 第２章　マヤ文明の盛衰と環境利用/ 第３章　古代アンデス文明における環境変化とナスカ地上絵/ 第４章　琉球列島の環境と先史・原史文化/ 終章　環太平洋の環境文明史と「真の世界史」

【著者紹介】
青山和夫 : １９６２年京都市生まれ。東北大学文学部卒業。ピッツバーグ大学人類学部大学院博士課程修了、Ｐｈ．Ｄ．（人類学、ピッツバーグ大学）。茨城大学人文学部教授。専門はマヤ文明学、メソアメリカ考古学・人類学。１９８６年以来、ホンジュラスとグアテマラでマヤ文明の調査を行っている。「古典期マヤ人の日常生活と政治経済組織の研究」で日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞を受賞

米延仁志 : １９６４年生まれ。１９９３年名古屋大学大学院農学研究科博士（後期）課程退学、博士（農学）。１９９５年鳴門教育大学助手、１９９９年ハンブルク大学木材生物学研究所研究員。鳴門教育大学准教授。専門分野は年輪年代学、古環境学。１９９０年以来、放射性炭素と樹木年輪を用いた考古学遺物の年代測定や古環境復元の研究に、２００１年ごろから年縞堆積物の研究に携わってきた

坂井正人 : １９６３年千葉市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学、日本学術振興会特別研究員（ＤＣ２、ＰＤ）。山形大学人文学部教授。同学部附属ナスカ研究所副所長。専門は文化人類学、アンデス考古学。１９８９年以来、ペルーで現地調査を実施し、景観考古学の立場から、古代アンデスの神殿、王都、地上絵について研究してきた

高宮広土 : １９５９年沖縄県那覇市生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校（ＵＣＬＡ）人類学部卒業。Ｐｈ．Ｄ．（人類学、ＵＣＬＡ）。札幌大学地域共創学群教授。専門は琉球列島先史学、人類学。１９９２年以降奄美・沖縄諸島を中心に琉球列島におけるヒトの適応過程を研究している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

（「BOOK」データベースより）

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 翔亀 さん

    読了日：2021/08/20

    【始原へ44】<マヤ5>あたりまえの文明マヤと言うことで、神秘の世界から現実に引き戻した青山。そこにはマヤから現代が学ぶべきものがあるという主張があった。その一つが環境との共生であり、環境考古学という科学的アプローチが武器になる。本書は、青山が率いた5年間の共同研究プロジェクト「環太平洋の環境文明史」(科研費)の成果だ。湖底に蓄積した堆積物の年縞(年輪みたいなもの)を分析することにより、古代文明の環境を測定した。その対象として選ばれたのが、マヤとアンデスと何故か琉球。日本の研究プロジェクトだから↓

  • 秋色の服（旧カットマン） さん

    読了日：2018/12/29

    年縞ってすごいですね。でも静かな湖みたいな所がないと使えないのね。ナスカの絵を小学生が実際描いてみたとか面白い話がいっぱい。沖縄の研究では、農耕が始まったのが１１世紀くらい。しかも持ち込んだのは本州の中央の人たちってかなり意外。

  • くらーく さん

    読了日：2017/11/18

    年縞って、歴史学からするとブレイクスルーなんじゃなかろうか。 今は四大文明じゃないのだね。本当に子供の頃の常識が、今では非常識になってしまって。 沖縄の環境維持は、かなり凄いことなんじゃ無いかと。オーストラリアやアメリカ大陸では、ほとんどの大型動物は絶滅してしまったのに。この違いは興味深いよな。人種なのかねえ。

  • いっしー さん

    読了日：2014/10/28

    学校の世界史では詳しくは語られない、四大文明（この言葉自体が珍奇で時代遅れのものらしいが）とは違った特色を持つマヤ文明とインダス文明、ヒトの集団移民による島の環境破壊を起こさずに自然と調和した狩猟採集社会が長く続いた琉球。それらの姿を湖沼堆積物による古環境の調査など最新の研究成果をまじえながらの紹介は、とても興味深いものだった。

  • takao さん

    読了日：2018/09/25

    ☆世界四大文明って、珍説だったのか。環太平洋の文明は独自に発展した１次文明で２０００年以上続く。

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