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文章は「形」から読む ことばの魔術と出会うために 集英社新書

阿部公彦

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087213058
ISBN 10 : 4087213056
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2024
Japan

Content Description

「文学作品はもういい!実社会で使われるような文章を読ませるべきだ!」そんな声に押され国語教育の大改造が始まった。文科省が重視したのは実用性。文学はこの枠には入らないという。しかし、この考え方は正しいのか?文章を読む際に大事なのはことばの「形」を見極める力だと著者は言う。そこを鍛えるトレーニングをしたい。その助けになるのが文学作品を読む技術なのだ。本書では契約書、料理本のレシピ、広告、ワクチン接種の注意書き、小説、詩など幅広い実例を用いて「形」を読む方法を指南する。画期的な日本語読本の誕生!

目次 : 第1章 学習指導要領を読む/ 第2章 料理本を読む/ 第3章 広告を読む/ 第4章 断片を読む/ 第5章 注意書きを読む/ 第6章 挨拶を読む/ 第7章 契約書を読む(1)/ 第8章 契約書を読む(2)/ 第9章 小説を読む/ 第10章 詩を読む

【著者紹介】
阿部公彦 : 1966年生まれ。東京大学文学部教授。専門は英米文学。東京大学大学院修士課程修了、ケンブリッジ大学大学院博士号取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • けんとまん1007

    素直に面白かった。なるほど、言われてみればそうなのかもと思う自分がいた。日常的に、いろいろな文章に触れている。読み言葉・書き言葉。文字情報・音声情報。と、書きながら、この文章自体の表現にもいろいろあるなと思いつつ、書いている。途中で述べられていることだが、数年前から気になるのが「実用的」の3文字。そこから連想するのが、短期的。さらに、今さえよければという言葉。科学も基礎研究に目が向かず、目の前の利益につながることばかり考える風潮。気づいている人たちもいると思うのだが。

  • よっち

    「実社会で使われるような文章を読ませるべきだ!」という声に押されて始まった文科省の実用性を重視する国語教育の大改造。そんな今、文章を読む際に大事なことは何かを改めて考える1冊。学習指導要領や料理本のレシピ、ワクチン接種の注意書き、挨拶や契約書、小説や詩などの具体的な事例と特徴、どんなことを意識して書かれているのか注目して取り上げながら、文学か非文学かということではなく、文章を読む際に言葉の形を見極める力の重要性を説いていて、それを鍛える助けとして文学作品を読む技術は必要だという論旨には納得感がありました。

  • いちろく

    紹介していただいた本。例えば、冠婚葬祭へ参列する時にはその場にあった服装があるように、「学習指導要領」「小説」「広告」「契約書」などに使われる文章にも独特な形がある。そんな形式にあった文章について説明してくれている一冊。よくある文章の書き方についてのHOW TO本との違いは、文章の形そのものから特徴を説明している点。改めて観てみると、こんなに違うのだと実感した。時間をかけて少しずつ読んだ分、都合により駆け足ぎみに読んだ所もあったのも事実。また機をみて手元において読みたい内容でもあった。

  • 武井 康則

    「形」とは文体というより文章の種類。文章には明確な「場」と「用途」があり、それぞれ請求書だとか解説書、契約書という形を持ち、文体になる。そんなそれぞれの形とその要請する文体を説明していく。「用途」のない文章が小説で、そこには、何が書いてあるのかという謎がある。本書は内容でなく様々な文章の文末、繰り返し、空白など文体から相手の意図を読み解き、それを踏まえて詩や小説などの文学作品を読解していこうと言う試み。スリリングで面白い。

  • Танечка (たーにゃ)

    国語の授業やテストでは小説や詩を読んで「この表現はどのような効果を狙ったものか」を分析することがあるが、本書はその実用文章版とも呼べるもので、小説や詩以外に契約書や料理本、広告、注意書きなども取り上げて、それぞれの文章ジャンルに特有の「形」はどのようなものか、それが読者にどのような印象を与えているのかを考察する。読み物としては面白いものの(国語の授業が好きだった人にはササるだろう)、あくまで、文学的方法で契約書などを読んだらこうなったという感じで、実際の読者が抱く印象とは乖離があるだろうなと思う。

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