終電の神様 台風の夜に 実業之日本社文庫

阿川大樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784408555928
ISBN 10 : 4408555924
フォーマット
出版社
発行年月
2020年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
334p;16

内容詳細

風雨が強まる公園で「あの人」を待つ彼女。その日結婚式を挙げる予定のカップル、当直明けの外科医、ターミナル駅で乗客を誘導する駅員。「嵐」という神様のいたずらが、それぞれの運命を変えてゆく―台風接近のため、鉄道各線の終電が繰り上がった一夜の物語。切なくもあたたかい、ベストセラー『終電の神様』待望の新作登場!

【著者紹介】
阿川大樹 : 1954年東京都生まれ。東京大学在学中に野田秀樹らと劇団「夢の遊眠社」を設立。企業のエンジニアを経て、シリコンバレーのベンチャー設立に参加。99年「天使の漂流」で第16回サントリーミステリー大賞優秀作品賞受賞。2005年『覇権の標的』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞優秀賞を受賞し、デビュー。『終電の神様』で第9回エキナカ書店大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • まさきち さん

    前作までに比べ大分終電感は薄れ、むしろ終電を早めざるを得ないほどの威力を持った台風の上陸の周囲で繰り広げられる話を集めた短編集といった趣の一冊。でもその中で思い悩み、奮闘し、前向きなっていく姿は相変わらず気持ちのいいもので、満足しての読了です。

  • やも さん

    シリーズ3冊目。でもどの順番でも関係なく読めるシリーズ🚃今巻は終電と台風。なるほどねー終電ってドラマを起こしやすいね。タイムリミットがあるもんね。しかも台風の日と来たら事件やドラマの1つ2つや3つや4つ起きてもおかしくないね。1話目では女視点で書かれてた台風の夜の待ち人の話が、最終話では男目線で書かれてたのも面白い✨こんなん好きやねん〜しかも好みのままならなさだわ💪😭💦乗客目線だけじゃなく、駅員さん目線の話があったのも面白い👮

  • dr2006 さん

    シリーズ終電の神様、今作は台風の上陸で終電が20時に早まり、平常とは違う緊迫感の中で行き交う人々にフォーカスしている。元舞台俳優で地下アイドルの莉奈の恋を描く「観客のいない舞台」と「ガラスの降る夜」は、以前ギャラ飲みで知り合った医師に惚れる莉奈とその医師の両視点で描く恋愛プロット。他に、サプライズ結婚式を挙げるカップル「デウスエクス」等全5話の連作短編だ。中でも特別ダイヤで混乱する駅の動静を掘り下げた「インターカム」が一番面白かった。この駅員のキャストとプロットで長編をと、終電の神様へお願いした⒲

  • Comit さん

    積読本〜嵐の夜に運命の神様がする甘すぎないビターないたずら〜仕事に関する姿勢や恋愛観、人生観から織りなされた5つの短編集。台風で早まった終電とそれに翻弄される登場人物達…温かくも切ない、なんとも歯がゆい(笑)神様いじわるだなぁ〜、でもそれも運命。惹かれ合うなら、またどこかで交わるはず。シリーズ3作目、安定した面白さ(`・ ω・´)ゞビシッ!!

  • Yunemo さん

    台風が織りなす終電に係る一夜の物語。終電のイメージと外れたところでの、嵐の夜の結婚式、乗客を誘導する係員、この2編が清々しく温かく感じられてホッとする感覚。何となく終電という言葉に秘められた切なさのイメージが表に出てこなくて。風雨強まる公園で、来るとも来ないとも分からない憧れを待つ女性、吹っ切れてよかった。でも冷静に考えると、この女性、莉奈、これは怖いなと一人想い。台風がある意味妄想を吹き流してくれたんだろうね。本作品、台風による終電の繰り上げが、人生そのものを変えさせられた、その意味をしみじみと感じて。

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