マンガはなぜ規制されるのか 「有害」をめぐる半世紀の攻防 平凡社新書

長岡義幸

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582855562
ISBN 10 : 4582855563
フォーマット
出版社
発行年月
2010年11月
日本
追加情報
:
18cm,262p

内容詳細

東京都の青少年条例、児童ポルノ禁止法など、マンガはなぜ国や自治体に縛られなければならないのか。規制の仕組み、バッシングの歴史などをわかりやすく記述し、「非実在青少年」問題の深層を解明する。

【著者紹介】
長岡義幸 : 1962年福島県生まれ。フリーランス(インディペンデント)記者。国立福島工業高等専門学校卒業、早稲田大学第二文学部編入後、中退(除籍)。出版業界紙『新文化』記者を経てフリーランスに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 佐久間なす さん

    50年代の悪書追放運動から2010年の非実在青少年問題までの、漫画と規制の歴史についてわかりやすくまとめられた新書です。 いきすぎた漫画は規制されるべきだとは思いますが、その基準を決めるのは誰なのか、規制という行為は表現の自由を侵害しているのではないかなどと、読みながらいろいろ考えました。最近も話題になった漫画規制に関わる問題を他人事のように思っていましたが、漫画に少しでも触れる者は一人一人が、しっかりと考えていかなければいけないことなのだなと思いました。

  • ちゃりんこママ さん

    子どもの頃からマンガが手離せない自分を取り巻いた、50年の時代と世相を見直すのに丁度良い内容だった。R15、18等の「ゾーニング」は私の子育てには意味が無いもの。マンガ好きの自分は戦後「漫画有害説」を唱えた「何も知らない母親」では無いと思える。

  • ぐうぐう さん

    先日、改正された東京都青少年健全育成条例と、その余波の中で読むには、あまりにタイムリーな内容。どうして都がこの条例の成立にこだわるのか、そして漫画家や出版社がどうしてその条例に断固として反対するのか、それを半世紀に渡る漫画規制の歴史から炙り出していく。この条例を積極的に推進しているのが、性の爆発と背徳をテーマにした『太陽の季節』を書き、大人の価値観にはむかう太陽族を牽引した小説家である現都知事であることは、あまりに歴史の皮肉だが、その根底にあるのが「たかが漫画」という差別意識なのは明白だ。(つづく)

  • みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます さん

    漫画を中心に「有害」情報への規制をめぐる攻防を歴史的に振り返った一冊。表現の自由の問題というだけでなく、青少年保護を名目にした動きなのだから子ども観が問われているという指摘ハッとさせられた。確かに、子どもにはおとなの保護が必要だが、おとなに縛られずに成長する権利がある。そうであるからこそ当事者である子どもも交えてじっくりと考えていかねばならない問題なのだが、今の動きは性急で、警察や政治が前面に出すぎているきな臭さもある。いったん立ち止まり、子どものためという原点をとらえなおす議論を望みたい。

  • おーしつ さん

    非実在青少年問題を軸に、マンガ規制の歴史を振り返りながら規制側の「論理」を探っている。 権利や(あるのか分からない)実害よりも、権益や団体からの圧力が優先されるっているのがなんとも。

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長岡義幸

フリーランス記者。関心分野は出版流通、表現の自由、子どもの権利、労働等々。1962年福島県小高町(現・南相馬市)生まれ。国立福島工業高等専門学校卒業、早稲田大学第二文学部編入後、中退(抹籍)。出版流通専門紙「新文化」記者を経てフリーランスに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです

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