日露戦争の時代 日本文化の転換点 平凡社新書

鈴木貞美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582860214
ISBN 10 : 4582860214
フォーマット
出版社
発行年月
2023年01月
日本
追加情報
:
360p;18

内容詳細

二〇世紀への転換期、国際情勢は列強間に戦争が勃発する予感をはらんでいた。大英帝国とロシア帝国の対立、ロシアの南下政策など、日本の社会はかつてない国家的緊張に包まれた。明治終焉期に高まる文化ナショナリズムがもたらした、日本文化の変容を総合的に俯瞰する。政治・軍事・社会の相互連関を解く、日露戦争前後の総合文化史。

目次 : 序章 二〇世紀日本の進路を決めた戦さ/ 第1章 日露関係、前史/ 第2章 文化ナショナリズム、その複合的展開/ 第3章 日本の生命主義、その出発/ 第4章 日露戦争へ/ 第5章 日露開戦から韓国併合まで/ 第6章 明治の終焉と大正デモクラシー/ 第7章 修養と情緒耽美/ 第8章 日本の人文学―その出発/ 第9章 西田幾多郎『善の研究』のことなど

【著者紹介】
鈴木貞美 : 1947年山口県生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。国際日本文化研究センター及び総合研究大学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    国家意識など皆無の江戸時代から、いきなり欧米の法制や思想を導入した明治日本は、鴎外風にいえば「普請中」が長く続いた。そんな世の方向性を示そうと文化ナショナリズムや生命主義など様々な主張が唱えられたが、どれも一本化できず混沌とした世相に藤村操の自死に象徴される先の見えない不安が募っていく。そこで国際情勢の緊迫化から発生した日露戦争がすべての不満や苛立ちを吸収し、世界の列強に伍するという夢を国民に与えたのだ。その影響は人文科学のみならず理系学問や哲学にも及び、大日本帝国の国民性を決定づけた過程を論証していく。

  • skunk_c さん

    著者の『満洲国』が面白かったので手に取ったが、期待以上の内容だった。日露戦争を中核に据えた歴史的記述を縦糸にして、江戸期から大正・昭和初期までの思想や文化がどのように織りなされていったかを、多くの史料とともに論じていく。この時人文系に限らず、理学系の関わりをしっかり押えているのがこの著者ならでは。博覧強記もさることながら、そこに哲学的な筋を通そうとしているのが最後の西田幾多郎『善の研究』への踏み込みと思う。こうした立体的な歴史記述は、一方で安直な紋切り型の歴史説明への批判的視点を与えてくれる。お薦め。

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人物・団体紹介

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鈴木貞美

1947年、山口生まれ。1972年東京大学文学部仏語仏文学科卒業。創作、評論、出版編集、予備校講師等に従事。1985年東洋大学文学部国文科専任講師。1988年同助教授。同年『新青年』読本(『新青年』研究会編)で大衆文学研究賞。1989年国際日本文化研究センター助教授。1997年「梶井基次郎研究」で博

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