緊急事態下の物語

金原ひとみ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309029658
ISBN 10 : 4309029655
フォーマット
出版社
発行年月
2021年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
226p;19

内容詳細

ただ街を映すだけのライブカメラは、嘘のない「正しい」世界…。パンデミック下の孤独な者たちの群像劇。(『ただしみ』)。コロナ禍の新たな日常を送る、育ち盛りの中学生・玲奈のもとに、ある日突然おとずれた「濃厚接触」の知らせ(『腹を空かせた勇者ども』)。顔の見えない「ジェントルマン」の声に従い、反ユートピアの物語を紡ぐ男がくわだてる、脱ディストピアの叛乱(『オキシジェン』)。感染症を世界へ巻き散らすことを計画する組織“臆病なテロリスト、臆病な殺人者”に志願したわたしが出会った、究極の人工美を備えた女・アイラ(『MINE』)。死者は活発に人肉を求め、生者が死んだように隠れて暮らす世界で、ぼくは飼い猫を探す旅に出た(『天国という名の猫を探して悪魔と出会う話』)。最前線の作家たちが贈るもうひとつのパンデミック。

【著者紹介】
尾崎世界観 : 1984年東京都生まれ。2001年結成のロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル・ギター。2012年アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。2016年に初小説『祐介』を書き下ろしで刊行。2020年『母影』で第164回芥川賞候補

金原ひとみ : 1983年東京都生まれ。2003年『蛇にピアス』で第27回すばる文学賞を受賞しデビュー。翌年、同作で第130回芥川龍之介賞を受賞。2010年『トリップ・トラップ』で第27回織田作之助賞を受賞。2012年『マザーズ』で第22回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。2020年『アタラクシア』で第5回渡辺淳一文学賞を受賞

真藤順丈 : 1977年東京都生まれ。2008年『地図男』で第3回ダ・ヴィンチ文学賞、『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞など、それぞれ別の作品で四つの新人賞を受賞する。2018年『宝島』で第9回山田風太郎賞、翌年同作で第160回直木三十五賞を受賞

瀬戸夏子 : 1985年石川県生まれ。2021年「ウェンディ、才能という名前で生まれてきたかった?」(文藝)で作家デビュー

東山彰良 : 1968年台湾生まれ。5歳の時に日本に移る。2002年『タード・オン・ザ・ラン』(単行本では『逃亡作法 TURD ON THE RUN』)で第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞を受賞しデビュー。2009年『路傍』で第11回大藪春彦賞を受賞。2015年『流』で第153回直木三十五賞を受賞。2016年『罪の終わり』で第11回中央公論文芸賞を受賞。2017年『僕が殺した人と僕を殺した人』で第34回織田作之助賞、第69回読売文学賞、第3回渡辺淳一文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    ここで言う「緊急事態下」は、どうやら世界がコロナに席巻されていた時のことであるようだ。この共通テーマのもとでの5人の作家たちによる競作(最後の瀬戸夏子「MINE」以外はすべて「文藝」2021年春季号)。これらの作家のうち、尾崎世界観は初読。最も力量の安定しているのは、金原ひとみ「腹を空かせた勇者ども」。コロナ下での女子中学生の日常をこの人らしい筆致で描き出す。他の4人は多かれ少なかれディストピアSF風なのだが、いずれも身の丈に合っていないとの印象を免れない。したがって、文学としての衝撃度も今一つである。

  • starbro さん

    コロナもしくはパンデミックをテーマにした人気作家による短編アンソロジー、瀬戸 夏子だけ未読の作家でした。オススメは、金原 ひとみの『腹を空かせた勇者ども』&尾崎 世界観の『ただしみ』です。 https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309029658/

  • 美紀ちゃん さん

    最近の中で1番コロナ禍という感じ。金原ひとみさんの、2度見をした。パパがいるのに彼氏がいる?ママの彼がコロナ陽性になって、ママは濃厚接触者でPCR検査。とりあえず学校休んでと娘に言うママ。日曜日はバスケの大会なのに。よその男と遊んで濃厚接触したママのせいで全部ぶち壊される娘の気持ち、ママは「これは私の恋愛のせいではない。コロナのせい」と言い切る。単に確率の問題だと。ガイドラインに従い2週間学校を休んだ娘はママとは和解しラストは和やか。面白かった。尾崎世界観も好き。

  • いたろう さん

    金原ひとみ、真藤順丈、東山彰良、尾崎世界観、瀬戸夏子、2人の直木賞作家、1人の芥川賞作家を含む5人によるアンソロジー。タイトルから、コロナ禍の今を描いた小説なのだろうと思ったら、コロナ禍のリアルな今の社会を舞台にしているのは、金原ひとみの作品のみ。他は、ウィルスと言っても、コロナとは全然別のものだったり、話も、SF的な要素を含む不穏な近未来ものだったり、結構自由。そもそも、5作中4作が、「文藝」2021年春季号の特集「夢のディストピア」に掲載された短編で、特にコロナをテーマに書かれたものではなかったよう。

  • ヒデミン@もも さん

    金原ひとみさん以外、完全に敗北。私の想像力が足りないのか、知らない世界ばかりでお手上げ状態。これまで苦手意識があった金原さんの『腹を空かせた勇者ども』がリアルで良かった。若者言葉にも辛うじてついていけて良かった。この作品だけでも、この本に出会えて良かった。

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人物・団体紹介

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金原ひとみ

1983(昭和58)年、東京生れ。2003(平成15)年、『蛇にピアス』ですばる文学賞。翌年、同作で芥川賞を受賞。’10年、『TRIP TRAP』で織田作之助賞、’12年、『マザーズ』でドゥマゴ文学賞、’20(令和2)年『アタラクシア』で渡辺淳一文学賞、’21年『アンソーシャルディスタンス』で谷崎潤

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