ものがたり西洋音楽史 岩波ジュニア新書

近藤 譲(1947-)

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784005008926
ISBN 10 : 4005008925
フォーマット
出版社
発行年月
2019年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
近藤譲 ,  
追加情報
:
302p;18

内容詳細

神への祈りの言葉から始まった、中世の教会音楽。多声音楽が花開いた、ルネサンス期。オペラが誕生し、器楽が興隆した、バロック時代。そして「芸術としての音楽」が追究された、古典派、ロマン派、モダニズム。時代を代表する作曲家と作品、演奏法や作曲法、音楽についての考え方の変遷をたどり、西洋音楽史を俯瞰する。

目次 : 序章 物語のはじまり/ 第1章 音楽は聖句の乗りもの―中世(五世紀後期〜一四世紀)(神への祈りの言葉:単旋聖歌(グレゴリオ聖歌)/ 音楽を書き記す:聖歌の伝承と楽譜 ほか)/ 第2章 言葉を収める音の伽藍―ルネサンス(一五世紀〜一六世紀)(美しい音の建築物/ 印刷楽譜の登場 ほか)/ 第3章 音楽の劇場―バロック(一七世紀〜一八世紀前期)(新しい音楽/ オペラの誕生 ほか)/ 第4章 芸術としての音楽―古典派、ロマン派、モダニズム(一八世紀後期〜二〇世紀)(古典派―一八世紀後期/ ロマン派―一九世紀 ほか)

【著者紹介】
近藤譲 : 1947年、東京生まれ。昭和音楽大学教授、お茶の水女子大学名誉教授、アメリカ芸術・文学アカデミー海外名誉会員。専門は作曲、音楽学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サケ太 さん

    西洋においての音楽の“価値”の変遷。古代ギリシア・ローマの人々を熱狂させるものから、“祈り”としての教会が主導し、言葉を収める“伽藍”のようなものと認識され、王公貴族の“娯楽”となり、権力の誇示として民衆によって支えられ、国家の“プロパガンダ”に使用される。感情的なものが廃され、音楽の形が模索され(有名な無音の《四分三三秒》はこの頃)、全ての音楽の価値が均一になった。何がその時代に必要とされていったのか、作曲家たちの奮闘が垣間見える。“芸術”からの変化。今自分達の耳に届いている音楽にも歩みと歴史がある。

  • naotan さん

    ジュニア文庫だからやさしい内容だろうと侮っていました。ある程度の基礎知識を頭に入れてから読んだ方が良さそうです。

  • さえきかずひこ さん

    現代音楽の作曲家である著者によって物語られる読み応えのある西洋音楽史。中世からルネサンスにかけての2章まで90頁弱の記述が大変丁寧で良かった。自分の知らない時代のことは気になるし、言葉と音楽という対概念を用いて対比的に記されているので、読みやすい。第3章から終章までは近現代の西洋音楽、但し1970年頃まで、について該博な知識に基づいて手堅くまとめられている。1960年代の前衛音楽とロマン派音楽の根本に、"音楽とは音響のドラマである"という共通した考え方がある点を指摘している点が最も重要だろう(P.265)

  • クナコ さん

    初読。有名な作曲家や代表曲は知っていても、各々の活躍時期や、バロックやらロマン派やらの楽派についってはほとんど知らないので、概要だけでも理解できなかと思い挑戦。「物語」とつくので平易かと思ったが、ヘンデルやバッハが出るぐらいまでは、こちらの知識がゼロなだけに本当にとっつきにくかった。他方それ以降は一気に知っている作曲家が増えるので、こちらも興味が出て読みやすくなった。本書の物語の終焉が余人には理解できない新音楽(現代美術的音楽)への航路変更、というのは寂しく感じた。

  • 武井 康則 さん

    音楽家ではなく、音楽の歴史。神の祈りのための音楽である中世から始まって、どの教会も同じ讃美歌を歌うために忠実な記録を録る方法が考えられ、音楽自体の工夫や手法も出来てくる。それがどんなものか聞くことはできないし、素人には分からない。用語も説明だけではよく分からない。なじみあるバッハが登場するのは、第3章バロックから。バッハは余り枚数が割かれず、やっぱり偉大なのはベートーベン。彼くらいかな。1ページも割かれたのは。第4章古典派、ロマン派まではなんとか、モダニズムになってシェーンベルグ以降はチンプンカンプン。

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