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「あの戦争」は何だったのか 講談社現代新書

辻田真佐憲

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065404997
ISBN 10 : 4065404991
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本はどこで間違えたのか?
掲げた理想はすべて誤りだったのか?
「大東亜」は日本をどう見ていたか?

戦後80年、今こそ問い直す「私たちにとっての戦争」とは。

『「戦前」の正体』の著者が、右でも左でもない「われわれの物語」を編みなおす
現代人のための新・日本近現代史!

「日本の過ちばかりを糾弾することでも、日本の過去を無条件に称賛することでもない。過ちを素直に認めながら、そこに潜んでいた“正しさの可能性”を掘り起こす、言い換えれば「小さく否定し、大きく肯定する」語りを試みることである。それこそが、われわれの未来につながる歴史叙述ではないだろうか。
本書は、そのようにしてあの戦争を現在につながる大きな流れへと接続し、「われわれ」の物語を創出するための試みである。」  ――「はじめに」より


【本書の構成】

はじめに
第一章 あの戦争はいつはじまったのか――幕末までさかのぼるべき?
第二章 日本はどこで間違ったのか――原因は「米英」か「護憲」か
第三章 日本に正義はなかったのか――八紘一宇を読み替える
第四章 現在の「大東亜」は日本をどう見るのか――忘れられた「東条外交」をたどる
第五章 あの戦争はいつ「終わる」のか――小さく否定し大きく肯定する
おわりに

【本書の内容】

●日中戦争を「支那事変」と呼んだ背景
●「ペリーこそ戦犯」と主張した石原莞爾
●「アジア・太平洋戦争」か、それとも「大東亜戦争」か
●米英との「協調外交」は可能だったのか
●近衛文麿の「知られざる慧眼」
●東条英機による「史上初の外遊」
●「パレンバン奇襲作戦」の真実
●南京大虐殺記念館の「意外な実態」      ‥‥ほか



【著者紹介】
辻田真佐憲 : 1984年、大阪府生まれ。評論家・近現代史研究者。慶應義塾大学文学部卒業。政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、評論、レビュー、インタビューなどを幅広く手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • trazom

    著者は「あの戦争」ときちんと向き合わない「この国」に疑問を呈す。そもそも、戦争の名称も様々(大東亜戦争/太平洋戦争/アジア・太平洋戦争/アジア太平洋戦争)なら、起点の年も明確にしない(東亜百年戦争史観、十五年戦争史観など)し、戦争責任を語る時の主語も不明確(日本/日本軍/日本の指導者たち)。著者は、アジア各国の戦争博物館を訪ねて知る彼らの強い記憶に気圧されるが、「何を今更」を言う感覚が拭えない。被害を受けた側が「許そう、だが忘れまい」という物語を紡いでいるのに、加害の側は「覚えてない」と言うのだから…。

  • skunk_c

    この著者の本は、その一筋縄ではいかない複眼的思考で綴られており非常に刺激的なのだが、本書もその例に漏れない。「あの戦争」をどう捉え、どう内面化し、どう相対化し、そしてどう歴史化するのかという作業を、例えば「あの戦争」中に東条英機が歴訪したアジア各地に実際に赴き、あるいは各地の博物館に足を運ぶという地道な行いも含んで丁寧にやっている。そこには「結論はこうだ」という著者の押しつけはなく、読み手一人ひとりが自身の中で「あの戦争」を捉え直し、位置づけることの重要性を訴えていると思った。多くの人に読んでもらいたい。

  • tamami

    書棚には、本書とほぼ同名の『あの戦争は何だったのか』という新書が差し込まれている。発行は今から20年前、刊行の日付は奇しくも同じ7月20日である。二つの違いをごく大雑把に言えば、本書が大東亜戦争を世界史的な歴史の流れの中に捉えようとして、内外の史料を幅広く渉猟しているのに対して、一方は、戦争の原因も経過もほぼ国内の状況だけで説明しようとしているかのようである。視野狭窄に陥った「あの戦争」の見方から解放されて、より広い史観のもとに大東亜戦争を考えることができる、という一点だけでも本書を読む価値があると思う。

  • ころこ

    近現代史は15日が搔き入れ時なので、このタイミングで出版し、YOUTUBEでプロモーションを積極的に行っている。しゃべりも上手いので、試しに観てから読むかどうかを決めたらどうだろうか。特徴は2つ。一つは著者が若い。論者といえば半藤一利や保阪正康など物故者や年配者が多い。先人の実体験に裏付けられた言葉は重いが、同じ時代を生きて同じ感覚の人から新しい言葉で論じてもらうことで、選挙の投票のように未来を新しい世代に託したいとも思う。もうひとつは知識の羅列ではない、歴史哲学のように思考することに軸足が置かれているこ

  • さぜん

    戦後80年、改めてあの戦争が何だったのかを問い、歴史をどう捉え現代を生きるかを考える1冊。「歴史は解釈であり、現在の興味関心や価値観によって常にかたちを変える」あの戦争の起点をどこにするかや、どんな呼称とするのか、点ではなく線や流れで歴史を見ることの大切さを説く。4章で東条外交の道程を辿るルポは新たな視点を与えてくれる。著者のあとがきにあるように、この本を機に国内各地や各国の戦争記念館や記念碑に注目していこうと思う。そこにある物語を知る為に。

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