噛みあわない会話と、ある過去について 講談社文庫

辻村深月

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065258910
ISBN 10 : 406525891X
フォーマット
出版社
発行年月
2021年10月
日本
追加情報
:
256p;15

内容詳細

怒りは消えない。それでいい。あのころ言葉にできなかった悔しさを、辻村深月は知っている。共感度100%!切れ味鋭い傑作短編集。

あなたの「過去」は、大丈夫?

美しい「思い出」として記憶された日々――。
その裏側に触れたとき、見ていた世界は豹変する。
無自覚な心の内をあぶりだす「鳥肌」必至の傑作短編集!

大学の部活で仲のよかった男友達のナベちゃんが結婚するという。だが、紹介された婚約者はどこかズレていて――。
「ナベちゃんのヨメ」

国民的アイドルになったかつての教え子がやってくる。小学校教諭の美穂は、ある特別な思い出を胸に再会を喜ぶが……。「パッとしない子」

人の心裏を鋭くあばく傑作短編集!

目次
ナベちゃんのヨメ
パッとしない子
ママ・はは
早穂とゆかり
解説 東畑開人

【著者紹介】
辻村深月 : 1980年2月29日生まれ。山梨県出身。千葉大学教育学部卒業。2004年に『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞を受賞。2018年には、『かがみの孤城』が第15回本屋大賞で第1位に選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 馨 さん

    短編集。まさにタイトルの通り、過去の話と噛み合わない会話の物語。自分の過去にもいたなぁ、何かちょっとずれていて近づきたくないような子や、目立たなくてパットしない子。子供の頃はそういう子に歩み寄ろうとしなかったり陰口叩いたりしてたけど、当事者がどう感じて、大人になっても覚えているなんて思わないから言いたい放題だったな。もう今さら遅いけれど言動には気をつけないといけないなと肝を冷やしました。長い間会っていない元同級生や学生時代の知り合いとの再会がちょっと怖くなる話でした。

  • izumi さん

    だいぶ前に友人に勧められていた本。文庫化したので読んでみた。内容は過去からの復讐。自分たちからみたら大したことではないのに、本人からしたら忘れられないほど強く残る出来事だったのだろう。自分たちは今何でこんなことをされているのか理解できない。そんな違和感なしでは読めない物語。

  • yoshida さん

    短編4編収録。そのうち2編は既読。いい具合に既読の内容を忘れており新鮮に読めた。ひとの心の闇を描く、ざらりとした質感ある短編集。無意識に相手を傷つけること。意識的に他者や異端の存在を傷つけること。程度の差はあれ、誰しも心当たりはあるのではなかろうか。時が過ぎ行われる傷付けられた側の復讐。傷の深さにより、復讐は念入りに執拗に行われる。本作では物理的な行為ではなく、会話で為される。その圧迫感と感情描写は辻村深月さんの筆力により、圧倒的なものとなる。かつての教え子や同級生からの復讐。なかなかに読み応えある作品。

  • mihya さん

    確かにホラーではないけどホラーだった。4編ともどちらの気持ちも分かる気がする。私には忘れてる会話、忘れられない記憶、どちらもある。

  • アッシュ姉 さん

    まさしくタイトルどおり!噛みあわない会話にザワザワする短編集。同じ過去のはずなのに傷ついた方と傷つけた方では思い出の形がこうも違うものなのか。やった方はすっかり忘れていたり都合よく美化しているが、やられた方は忘れることなく根に持っている。闇が深くて、仕返しが怖すぎるのよ。著者の実体験かと錯覚してしまうほどの復讐劇に震える。なかなかの後味の悪さ。

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