最後に、絵を語る。 奇想の美術史家の特別講義

辻惟雄

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087817553
ISBN 10 : 4087817555
フォーマット
出版社
発行年月
2024年08月
日本
追加情報
:
224p;19

内容詳細

正統派の絵画史に加え、自身がこよなく愛する室町時代の『かるかや』、東山魁夷の作品についても語りおろした一冊。山下裕二氏との「師弟対談」も収録!カラー図版多数、やさしく読める日本絵画史。

目次 : 第1講 やまと絵―日本絵画のおもしろさ、ここにあり(やまと絵のご先祖は唐時代の絵画/ 最古が最高!12世紀の四大絵巻 ほか)/ 第2講 狩野派―戦国画壇、成り上がりと生き残りの物語(権力に寄り添うこと400年の最大画派/ 乱世に打って出た成功者、初代・正信 ほか)/ 第3講 応挙と芦雪―泰平の都が生んだ巨匠と弟子(巨匠と呼べる応挙、巨匠とは呼べない若冲・蕭白/ 現代人には見えにくい、応挙の絵の新しさ ほか)/ 第4講 私の好きな絵―『かるかや』と東山魁夷(『かるかや』、国宝級の稚拙美/ 簾掛けの豪邸という最初の衝撃 ほか)/ 第5講 辻惟雄×山下裕二 師弟対談―あとがきにかえて(正統派と奇想派、両方あっての日本美術/ 辻先生58歳当時の「国宝推し」ラインナップ ほか)

【著者紹介】
辻惟雄 : 美術史家。東京大学名誉教授、多摩美術大学名誉教授。1932年、愛知県生まれ。1961年、東京大学大学院博士課程中退。東京国立文化財研究所美術部技官、東北大学文学部教授、東京大学文学部教授、国立国際日本文化研究センター教授、千葉市美術館館長、多摩美術大学学長、MIHO MUSEUM館長を歴任。1970年刊行の『奇想の系譜』(美術出版社)で流派史から零れ落ちた奇想の画家たちを再評価し、近世絵画史を大きく書き換えた。また、「かざり」「あそび」「アニミズム」をキーワードに日本美術を幅広く論じている。2016年に文化功労章に選出され、2017年に朝日賞受賞、2018年瑞宝重光章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    「奇想の系譜」の辻惟雄先生92歳が「最後に絵を語る」のが、やまと絵・狩野派・円山応挙という、日本絵画ど真ん中の正統であることに、一本取られた気持ち。又兵衛・若冲・蕭白・芦雪らの奇想は、正統がしっかりしているからこその価値なんだろう。「型」と「型破り」の関係が、狩野元信と永徳であり応挙と芦雪であること、応挙の写生の先駆者が狩野探幽であること、俵屋宗達はマティス、応挙は印象派に通じるという見立てなど、辻先生の指摘に刺激を受ける。正統に回帰したかのような辻先生だが、本書の最後には「かるかや」が登場。やっぱり…。

  • taku さん

    最後なんて寂しいこと言わないで。言い残したことは、だいたい書いてありますと著者。本当でしょうか、もっと語って欲しいのです。私は正統、奇想を特に分けて考えないし、感銘を受けたり印象に残る絵を観られたら満足。紹介されている絵師たちを知っていても、より広く深くを教えてくれる方の本は、ちゃんと面白い。

  • ポテンヒット さん

    やまと絵から狩野派、応挙に芦雪と日本美術の流れを汲みながら絵画の見所や面白さを教えてくれます。話に出て来る絵も多数掲載されているのでとても分かりやすい。絵巻の見方も、美術館なら広げて置いてあるけど、本来は肩幅に広げて、見終われば次を広げる。その方が次に何が出て来るかとわくわくしそう。辻先生が若冲や曾我蕭白を紹介されたのは50年も前の事だったのですね。「かるかや」は初見でしたがとても心に残りました。成仏する時は、リアルな映像よりもこのような朧気な景色を見ているのかもと思ったり。

  • rapo さん

    やまと絵から東山魁夷まで、日本絵画を対談形式で豊富な絵図と共に解説されていてわかりやすい。特に円山応挙の弟子である長沢芦雪の絵を数点見ることができ、興味深かった。芦雪は弟子としては型破りとばかり思っていたが、実は応挙を尊敬し手法を引き継ぎながらも見る人を楽しませようというサービス精神もあったとのこと。そう思って絵を鑑賞するとますます面白い。元祖ヘタウマとも言えそうな「かるかや」も一度見たら忘れられない不思議な魅力がある。オススメされているように、実物を見る機会があったらぜひ行きたい。

  • takakomama さん

    「奇想の系譜」の著者が、正統派の円山応挙、やまと絵、狩野派について語ります。インタビュー形式なので、わかりやすいです。正統派と奇想を比べることで、それぞれの絵師たちの個性がより明確になっていると思います。

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辻惟雄

美術史家。東京大学名誉教授、多摩美術大学名誉教授。1932年、愛知県生まれ。1961年、東京大学大学院博士課程中退。東京国立文化財研究所美術部技官、東北大学文学部教授、東京大学文学部教授、国立国際日本文化研究センター教授、千葉市美術館館長、多摩美術大学学長、MIHO MUSEUM館長を歴任。1970

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