君の想い出をください、と天使は言った 角川文庫

辻堂ゆめ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041078662
ISBN 10 : 4041078660
フォーマット
出版社
発行年月
2019年08月
日本
追加情報
:
304p;15

内容詳細

河野夕夏は絶望していた。急性の脳腫瘍で倒れて入院し、医師の態度から最悪の結果を察してしまったのだ。その夜、ひとりで泣いていると、目の前に真っ黒な服をまとった不思議な青年が現れる。彼は自らを“悪魔”と名乗り、夕夏に取引を持ちかける。目覚めると、夕夏の腫瘍は良性に変わっていた。しかし彼女はここ2年間の記憶を失っていて―「私の大切なものって、何だろう…?」涙溢れる、ミステリアス・ラブストーリー。

【著者紹介】
辻堂ゆめ : 神奈川県生まれ。東京大学在学中の2014年、「夢のトビラは泉の中に」で、第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞。15年、同作を改題した『いなくなった私へ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mariya926 さん

    最初、ファンタジーだと思って読み始めたので騙されました。純愛っていうか、久々に応援したくなる恋愛物語。読メさんの間で一時期辻堂ゆめさんが話題になっていたので気になっていてまだ2冊目ですが面白いです。こんなにいい感じなのに意外とレビュー少なかったのに驚きました。水上さんが内心は落ち込んでいるのにクールにしているのがツボりました。

  • となりのトウシロウ さん

    急性の脳腫瘍で倒れて緊急手術をした河野夕夏。手術後の医師とのやり取りで悪性腫瘍だったと察した。その夜現れた悪魔と名乗る男は夕夏に「命を助ける代わりに君の最も大切なものを奪う。」と取引をする。翌朝、目覚めた夕夏は2年間の記憶が無いことに衝撃をうける。辻堂ゆめお得意の不思議なお話で、お仕事小説でもあり、恋愛小説でもあり、ミステリー要素もある。入社したての新入社員が、いきなり3年目の先輩社員として働かなくてはいけないハラハラ感。家族や後輩と初心で接してありがたみを感じたり、記憶と引き換えに得たものは大きい。

  • J D さん

     想像を超えてきた。読み友さんのオススメだったので内容は折り紙付きだったけど、それを軽く超えてきた。おじさんが読んでも楽しめた。辻堂さんの世界って温かさがあっていい。後輩二人とのやり取りやクレーマーの木下昇とのやり取りは、この作品を支えている夕夏の優しさをうまく表していると思う。心を温めたい方にオススメです。

  • ウッディ さん

    脳腫瘍の大手術を受けた夕夏は、悪魔と名乗る男性から、「命と引き換えにあなたの大事なものをもらう」と告げられ、翌日、医者から腫瘍が良性であったことを告げられ、2年間の記憶を失う。SFチックな物語かと思いきや、ラストの種明かしによって、悪魔の正体がわかり、パズルのピースがきちんと収まっていく心地よさを感じました。記憶を失った2年間の謎と不都合が生じた銀行業務と仕事の人間関係、両親と距離を置き、一人で生きてきた夕夏の過去など、甘いだけの恋愛小説で終わらず、しっかりと描かれていた点も良かったです。面白かったです。

  • えみ さん

    優しさが生んだ悪魔、嘘が導いた天使…そこには運命の悪戯としか思えない奇跡が舞い降りる。こんなにも誰かの想いが美しいのだと、恥も外聞もなく真っ直ぐに伝えてくれる物語は珍しい。陽だまりに誘い込まれたような、心が浮き上がるような、そんな温かさが胸いっぱいに広がっていくミステリアスで感動的なラブストーリー。脳腫瘍で倒れた夕夏の前に現れた悪魔と名乗る青年に命と記憶の取引を持ち掛けられる。命を選択した彼女は2年間の記憶を失った。失った記憶の中には、何があった?封じた過去、亡くした思い出、積み重ねていく想い。愛…開闢。

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人物・団体紹介

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辻堂ゆめ

1992年神奈川県生まれ。東京大学卒。第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し『いなくなった私へ』でデビュー。『トリカゴ』で第24回大藪春彦賞受賞。他の著作に『山ぎは少し明かりて』『十の輪をくぐる』(小学館)、『僕と彼女の左手』『あの日の交換日記』(中央公論新社)など多数(本データはこ

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