戦前戦後異端文学論 奇想と反骨 新典社研究叢書

谷口基

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784787941985
ISBN 10 : 4787941984
フォーマット
出版社
発行年月
2009年05月
日本
追加情報
:
22cm,478p

商品説明

戦後の異端文学ブームは戦前の探偵小説に正当な評価を与えたのみならず、エンターテイメント文学の本質を伝える重要な契機となった。
奇想をもって日常を相対化し、反骨の精神を内包しながらそれぞれの生きた時代を書きつけた異端文学―探偵小説、シナリオ、ノンフィクション、ホラーなど―の、エンターテイメント文学としての本質を問い直す。渡辺温、横溝正史、江戸川乱歩らから、戦後まで。

はじめに……〈異端文学〉を通じてエンターテインメントの本質を問い返す

第T部 〈奇想〉の復権
第一章 序論 幻想領土を求めて―一九七〇年代〈異端文学ブーム〉を検証する―
 第一節 「探偵小説」という逸脱
 第二節 日本におけるゴシック・リバイバル

第U部 『新青年』の神話をこえて
第二章 制約をこえた奇想―渡辺温の〈映画〉―
 第一節 渡辺温とは何者か
 第二節 渡辺温のシナリオ/映画
第三章 横溝正史の知られざる挑戦―戦時下における「一般文壇」との交錯―
 第一節 横溝正史と夏目漱石
 第二節 横溝正史の『真珠夫人』

第V部 異端者ゆえの協力/逸脱/抵抗
第四章 江戸川乱歩、戦争協力の果てに
 第一節 迷走する乱歩/自壊する探偵文壇
 第二節 「協力」の全貌と秘匿された「乱歩」
第五章 橘外男論―〈実話〉に生き、〈実話〉に死す―
 第一節 橘外男、その〈実話〉的手法―怪奇小説「蒲団」を分析する―
 第二節 橘外男の敗戦感覚
 第三節 獣偏の作家、その後の変転―怪猫から、再び怨霊へ―
第六章 小栗虫太郎試論―マレー体験に探るその反骨―
 第一節 「魔境」作家、はじめての海外体験
 第二節 「海峡天地会」論―戦前版テクストに何を見るべきか―

第W部 敗戦後小説としての「探偵小説」
第七章 角田喜久雄「沼垂の女」論―「戦争未亡人」の復讐―
第八章 山田風太郎論―戦中・戦後の「境界」を生きた作家―
 第一節 山田風太郎と読書文化―「戦後派」探偵作家の〈教養〉の行方―
 第二節 『太陽黒点』論―最後の〈敗戦小説〉―

第X部 「異端文学」から「ホラー」へ―〈抵抗〉の継続は可能か―
第九章 日本におけるホラー文学の発生と展開
 第一節 〈トウキョウ〉から〈オキナワ〉まで―ホラーが暴く日本の欺瞞―
 第二節 奇想と反骨の行方―ホラーよ、〈異端文学〉たれ―

付記
あとがき

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • BAKAKING さん

    山田風太郎「太陽黒点」(角川文庫版)の編者解題を読んで存在を知ってお取り寄せ。「太陽黒点」のタイトルはそういうことか、と。橘外男、渡辺温、小栗虫太郎などにぐっと来る人なら、大枚払っても後悔しない訳で。ディープです!

  • 慧 さん

    ★★1/2

  • katta さん

    当時人気作家だった、文壇とは離れて活躍していた人たちの評論。渡辺温など忘れ去られた作家について初めて知る。

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