許永中独占インタビュー「血と闇と私」

許永中 / 大下英治

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784865901122
ISBN 10 : 4865901124
フォーマット
出版社
発行年月
2021年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
432p;20

内容詳細

これを語らずして死ねない!昭和、平成、金と暴力、あの震撼経済事件、闇の真相!語りつくした8日間!

闇社会の本当のワルを明かそう!
これを語らずして死ねない!

昭和、平成、金と暴力、あの震撼経済事件の真相!語り尽くした8日間!

どこまでも、男でありたい
私は半生以上を、神に与えられた運命に従いひたすら懸命に生きてきた。そして、血と闇の中で、生き抜く知恵を学んだ。また私は力を持つために、暴力というものを意識してきた。暴力を真ん中に置き三六〇度、まんべんなく力を持ちたいと、思っていた。知力、体力だけではなく、暴力というものを否定せずにきた。(許永中)

私は、許永中から、なんとしても本音を引き出したいと思いつづけてきた。
実は、筆者は、彼の人脈のかなりの部分の大物たちと会い、取材し、それぞれを本としてまとめている。ただ、不思議なことに、その大物たちは、彼らの人生を時にざっくばらんに語りながらも、なぜか許永中のこととなると、重く口を閉ざして語ろうとはしなかった。それゆえに、その大物たちの全像を捕まえるためには、なんとしても許永中本人から直接に真相を聞き出すしかあるまいと思いつづけていたが、うまくいかなかった。
ところが、三年前、ひょっこり、日本の政界の元議員のひとりが、大下さんなら話を繋いでやるよ、と許永中との取材の実現に漕ぎつけてくれた。
筆者は、ようやく念願がかない、韓国のソウルに飛んだ。
許永中の行きつけのホテルで、カンヅメ状態のなかで一週間にわたって独占インタビューをすることができた。さらにのちに一回、韓国に渡り、話を聞くことができた。
在日として戦後日本の修羅場を闘いきった男の告白に筆者は深く耳を傾け続け、その凄まじい闘争劇は、初めて知ることが多かった。
もし、許永中の人生が明らかにされなかったら、戦後日本の闇の経済史、特にバブル期は謎のままであったろう。その意味では、許永中は毀誉褒貶激しい人物ではあるが、闇の主役たちについての実に貴重な告白である。(大下英治)

許永中と事件
・東急建設の神戸屏風谷事件
・同和の黒幕尾崎清光の殺殺害事件
・グリコ・森永事件
・「日本レース」の手形乱発事件
・山一抗争
・雅叙園観光騒動
・イトマン事件
・震撼、石橋産業事件
・中野太郎会長襲撃事件
・山口組若頭宅見勝射殺事件


編集部より:

取材交渉から本書上梓まで、延べ5年の歳月を費やした。許永中氏のその知られざる圧倒量の証言を衝撃と驚愕をもって受け入れ、編集作業を続けた。
許永中氏が関係しているのではないか、と噂された数々の震撼事件。その裏で繰り広げられた欲望渦巻く人間模様は、まさにタイトルでいう「血と闇」の世界だった。
日本の政財界と国家権力、そしてヤクザの世界の第一人者たちが繰り広げた金と名誉と暴力!。その裏側を見事に活写した許永中氏と大下英治氏の労に感謝したい。


<目次>

プロローグ 大下英治

第一章 威光「部落解放同盟」
第二章 フィクサー大谷貴義
第三章 実業の世界へ
第四章 力対力のせめぎあい
第五章 フィクサーの器(うつわ)
第六章 さらなる野望
第七章 日本と韓国のブリッジビルダー
第八章 世にいうイトマン事件
第九章 震撼、石橋産業事件
第十章 どこまでも男でありたい

【著者紹介】
許永中 : 1947年、大阪府大阪市大淀区(現北区)中津に生まれる。在日韓国人2世。大阪工業大学在学中から不動産や建設など様々な事業に関わり、在日同胞や極道関係者の人脈を培う。大学中退後、大谷貴義や福本邦雄らの知己を得て「戦後最大のフィクサー」の異名を取る。91年にイトマン事件、00年に石橋産業事件で逮捕。保釈中の97年9月、ソウルで失踪。99年11月に都内ホテルで身柄を拘束された。12年12月、母国での服役を希望し、ソウル南部矯導所に入所。13年9月に仮釈放。現在はソウル市内に住み様々な事業を手掛ける

大下英治 : 1944年、広島県に生まれる。1968年3月、広島大学文学部仏文科卒業。1970年、週刊文春の記者となる。記者時代「小説電通」(三一書房)を発表し、作家としてデビュー。さらに月刊文藝春秋に発表した「三越の女帝・竹久みちの野望と金脈」が反響を呼び、岡田社長退陣のきっかけとなった。1983年、週刊文春を離れ、作家として政財官界から芸能、犯罪、社会問題まで幅広いジャンルで創作活動をつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • さきん さん

    もう一冊の海峡に立つの方が、より自由に話していて、こちらは抑制的。イトマン事件の絵を買った買わないの主張は、何か見返りを求めているからこそ絵のやり取りをしていたのではないかと思った。バブル経済や政治の研究者にとっては貴重なオーラルヒストリーの資料になる。本のデザインは言いたいことがあるとどんと構えていて良い。

  • チェアー さん

    許永中のインタビューは貴重なのだけど、検証や裏とりもなしに、彼の言い分を垂れ流すというのはどうだろうか。彼の話のなかにはきっと嘘や言い訳があるはずだ。 そして、彼の背景にあるのは暴力。それも通常では考えられない暴力だ。その問題を押さえておかないと、単なるバブルの紳士の回顧録になってしまう。(実際そうなっている)

  • 田中峰和 さん

    先月読んだ「同和のドン」と共通するのは、差別される人たちがたどった裏社会という点。上田藤兵衛も許永中もヤクザとは付き合いながら組織には入らなかった。彼らが交流する共通の人物は多い。政治家では同和の野中広務、ヤクザでは山口組5代目の渡辺組長。許が世に出るきっかけになったのはまさしく同和利権。被差別側で共通するが立場を利用してのし上がっていく。同和と土建利権は、役所や企業を巻き込んで、一般社会から理解されないまま資金を増殖して許を怪物にしていった。日本で起こした事件なのに、韓国で刑期を満了している。

  • 江戸川区役所 さん

    90

  • 早乙女 さん

    許永中のロングインタビューに加えて、読みやすいヒーロー人物伝を数々書いてきた大下英治の解説が入ったもの。まあ逮捕された者の言い分を書き記した資料として扱い、他のジャーナリストが書いたものと読み比べてみると面白い。何を語り、語らなかったものは何なのか。許永中は、ジャーナリストが書きにくい裏社会の人物については結構喋っているものの、肝心なところは避けているようにも思えた。

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