基本情報
内容詳細
一九六九年、第五代最高裁長官に就任した石田和外。新憲法の精神に即したリベラルな法解釈による判決、東大安田講堂事件へと続く学生運動の激化を「国難」と憂えた自民党保守派の重鎮が、佐藤栄作首相に直談判した結果だった。社会防衛のためには人権よりも秩序が重要という石田の姿勢は、司法権の独立に邁進する一方で、護憲を掲げた自主組織「青年法律家協会」(青法協)メンバーの再任・任官を拒否した「ブルーパージ」、公務員の労働基本権否定など、人事・裁判の両面で強固な統制を成功させた。今日に至る封建的・保守的な「日本的司法」の礎を築き、退官後は「日本会議」の前身を結成した天皇主義者の実像を描く。
目次 : 第一章 正義に徹する道 一九〇三―一九四五(剣道に打ち込んだ青春時代/ 裁判官を志望するまで ほか)/ 第二章 「新しい」裁判所を創る 一九四五―一九六三(司法官僚として頭角を現す/ 六年五か月にも及んだ事務総局事務次長在任 ほか)/ 第三章 最高裁でかかわった重大事件 一九六三―一九七〇(最高裁判事として決着をつけた八海事件/ 「司法の危機」時代のはじまり ほか)/ 第四章 裁判官に対する国民の信頼 一九七〇―一九七三(「公正らしさ」論と思想審査 ブルーパージの発動(1)/ 宮本判事補再任拒否事件 ブルーパージの発動(2) ほか)/ 第五章 英霊 一九七三―一九七九(保守派の広告塔として/ 「剣道の達人」の頂点に立つ ほか)
【著者紹介】
西川伸一 : 1961年新潟県生まれ、1984年明治大学政治経済学部政治学科卒業、1990年明治大学大学院政治経済学研究科政治学専攻博士後期課程退学(4年間在学)、同年明治大学政治経済学部専任助手、1993年同専任講師、2000年同助教授、2005年同教授、2011年博士(政治学)取得、2014〜20年日本学術会議会員、2024年明治大学体育会アメリカンフットボール部GRIFFINS部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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パトラッシュ さん
読了日:2025/08/07
フクロウ さん
読了日:2025/08/14
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