暗殺の年輪 文春文庫

藤沢周平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167192457
ISBN 10 : 4167192454
フォーマット
出版社
発行年月
2009年12月
日本
追加情報
:
16cm,345p

商品説明

海坂藩士・葛西馨之介は周囲が向ける愍笑の眼をある時期から感じていた。18年前の父の横死と関係があるらしい。久しぶりに同門の貝沼金吾に誘われ屋敷へ行くと、待っていた藩重役から、中老暗殺を引き受けろと言われる—武士の非情な掟の世界を、端正な文体と緻密な構成で描いた直木賞受賞作と他4篇。

内容詳細

海坂藩士・葛西馨之介は周囲が向ける愍笑の眼をある時期から感じていた。18年前の父の横死と関係があるらしい。久しぶりに同門の貝沼金吾に誘われ屋敷へ行くと、待っていた藩重役から、中老暗殺を引き受けろと言われる―武士の非情な掟の世界を、端正な文体と緻密な構成で描いた直木賞受賞作と他4篇。

【著者紹介】
藤沢周平 : 昭和2(1927)年、鶴岡市に生れる。山形師範学校卒。48年「暗殺の年輪」で第69回直木賞を受賞。主要な作品として「白き瓶―小説長塚節」(吉川英治文学賞)など多数。平成元年、菊池寛賞受賞、6年に朝日賞、同年東京都文化賞受賞、7年、紫綬褒章受章。9年1月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 遥かなる想い さん

    第69回(1973年)直木賞。 武士の非情な掟を 端麗な文体で描く。 葛西磬乃介の心象描写が 巧く、物語に 引きずりこまれる。父の非業の死と 磬乃介に注がれる微妙な愍笑… 菊乃、波留などの女性も艶やかで、緻密な構成が 印象的な作品だった。

  • kaizen@名古屋de朝活読書会 さん

    直木賞】「暗殺の年輪」親子に渡って暗殺への関与。暗い中に手をさしのべる女性たちの存在が光る。「黒い縄」隠居した岡っ引きだった植木屋の地兵衛。離縁したおしのと房吉との関係に割り込む宗次郎。殺人が濡れ衣から本物に。「ただ一撃」「溟(くら)い海」「囮」。暗い話が多い。女性の一途さが著者の願望。

  • yoshida さん

    藤沢周平さんの初期短編5作。初期の作品なのでほの暗く哀切のある読後感です。「暗殺の年輪」での家名を残す為の、馨之介の母の哀しい行動。軽侮され続ける馨之介。そして汚名を晴らすはずが、父と同じ罠にかかったことを知る馨之介の哀しさ。「ただ一撃」もラストが物哀しいですね。藩命により心根の良くない武芸者と立ち合う、刈谷家の隠居である範兵衛。往年の剣の腕を取り戻すために家を出る範兵衛。立合いに勝った範兵衛を待っていたのは、息子の嫁の三緒の自害。恐らく中期から後期になれば、小気味良い作品になったと思われる作品集でした。

  • ケンイチミズバ さん

    結末の暗さより武家社会のブラックさに笑を覚えた。負ければ死ぬ老いた義父のため、戦い前日に体まで捧げる息子の嫁。しかし、最中にオーガズムに達し、乱れたことを恥じ入り自裁する。無名で古参、戦場上がりのジイサンが戦いを経てボケがなお進み鼻水を垂れながら嫁の名前にだけは反応し涙する。この一篇、なんというストーリーの面白さか。大阪夏冬の陣以降大きな戦はなく、荒々しさで均衡が保たれた時代は終わる。そこに戦場の生き残りが仕官を求め現れる。試合で藩のプライドは瓦解、もはや隠居した老兵をも登場させるのだが。ただただ驚いた。

  • hit4papa さん

    暗殺に失敗し死を賜った父。長じてその死にまつわる汚名を知った息子は、同じ人物の暗殺を引き受ける、というタイトル作「暗殺の年輪」を含むハードな時代小説集です。老剣士の一瞬の再生「ただ一撃」は鬼気迫るという表現がぴったりの逸品。その他、再会した幼馴染の男は手配中の下手人「黒い縄」、北斎の煩悶「溟い海」、下っ引きが情を通わせた女「囮」と読ませてくれる作品ばかり。時代小説とは縁遠かったけど読書の幅を広げてみなければいけないと思うことしきり。著者はほのぼのな作風かと思っていたが、これは勘違いだったようだ。【直木賞】

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