跳べ、暁!

藤岡陽子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784591167090
ISBN 10 : 4591167097
フォーマット
出版社
発行年月
2020年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
375p;19

内容詳細

母親を病で失い、気力を失くして会社を退職した父親と郊外のある町へ越してきた14歳の春野暁。バスケットに情熱を燃やしていたものの、転校先の平川中に女子バスケット部はない。そこで暁は、学年イチの秀才だが運動神経ゼロの欣子、不法残留の母と暮らし、ほとんど学校に来ていないブミリアたちと女子バスケット部を立ち上げる。だが、暁以外は初心者でルールさえもよくわからず、練習場所にも事欠く始末。さらにそれぞれの家庭の事情にも思い悩む日々、そんなとき、暁の前を華麗なフォームで長身の少女が走り抜ける。それが、暁と本田薫との出会いだった…。少女たちの夢と情熱は、必ずゴールへと繋がっていく。藤岡陽子が描く、最高の青春小説!!

【著者紹介】
藤岡陽子 : 1971年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。報知新聞社を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大留学。慈恵看護専門学校卒業。2006年「結い言」で「第40回北日本文学賞選奨」を受賞。2009年、『いつまでも白い羽根』(光文社)でデビュー。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ウッディ さん

    母を亡くし、郊外に引っ越し、父と二人で新生活を始めた中二の暁は、転校先の中学で仲良くなった欣子とともに、女子バスケ部を立ち上げる。中学受験の失敗、イジメ、外国人の不法滞在、パワハラなどそれぞれの事情を抱えたメンバーが、バスケに情熱を傾ける胸熱な成長物語。辛い経験をしたから、他人の痛みをわかってあげられる強さを持っている、そんな爽やかなスポーツ小説でした。地道な練習と団結で強くなっていくチームの戦いに手に汗を握りながらも、なにより彼女たちにバスケ部という居場所が見つかって本当に良かったと思った。

  • のぶ さん

    爽やかな読後感を持った小説だった。話は平川中学に14歳の春野暁が転校してくるところから始まる。バスケットに情熱を燃やしていたものの、転校先の平川中に女子バスケット部はない。打ち解けた友達数人で女子バスケット部を立ち上げる。申請はすぐに通り、活動を開始するが、他のメンバーは初心者でルールさえもよくわからない。加えてそれぞれの家庭の事情が立ちはだかる。内容はよくある学園ドラマだが、こんな成長物語は気持ちが良い。後半に用意された試合のシーンもスリル満点で面白い。久々に読んだ藤岡さんの作品だったがとても良かった。

  • みかん🍊 さん

    母を亡くし中学2の中途半端な時期に転向してきた暁は小学生からやってたバスケ部はなくクラスにも馴染めなかったが欣子という親友を得て女子バスケット部を立ち上げる事になる、ガリガリのスポ根物の様だが、学校で朝から1日一緒に過ごしていてもそれぞれの家庭には違いがあって事情があり、まだ中学生は子供、親の都合に振り回わされても従うしかない、一人でも平気と思ってた強い彼女たちが仲間を得て絆を強め信頼し合いながら成長していく姿が描かれていて泣けました。

  • ゆみねこ さん

    藤岡さんが描いた青春スポーツ小説。親の都合で中2の5月に新しい学校へ転校した・春野暁が、スポーツは苦手だが学校一の秀才・欣子と女子バスケットボール部を立ち上げる。家庭に色んな問題を抱える中2女子たちの成長譚、YAジャンルの作品なのでサクサク読了出来ます。

  • きむこ さん

    藤岡さんの青春モノ。バスケット部のない中学に転校してきた暁が友達と一緒に女子バスケット部を立ち上げる。親の事情、受験失敗、皮肉にも辛い経験をした子供の方が、優しくて柔軟になっている。天才肌の友に嫉妬の感情が湧き上がる様子や、『今だけみんなでバスケをやる幸せ』ではなく『未来に続く幸せ』を考えている様はとてもリアルで青春モノ特有のハッピーエンドではないのが気に入った。世の中そんなにうまくいかない。うまくいかない現実もちゃんと受け入れ、受け入れることによって彼女らの器がまた一回り大きくなった気がした。★4

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