海とジイ 小学館文庫

藤岡陽子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784094071771
ISBN 10 : 4094071776
フォーマット
出版社
発行年月
2022年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;15

内容詳細

舞台は、美しくもありときに恐ろしい顔を見せる海と島。三人のおじいさん=ジイの生き抜く姿と、そのジイから想いを受け取る人々の心模様を温かく、ときに明るく、ときに静かな筆致で描ききります。漁師のジイ、地元医療に尽くしてきた医師のジイ。石の博物館館長を務めるジイ。いじめから不登校に悩むひ孫、長年共に働いてきた四十代の看護師、進路に悩む孫…。それぞれのもとにやって来る大切な人に、三者三様の方法で“生き抜くこと”の大切さを静かに寄り添い熱く伝えます。読後、人生に希望をもたらす一冊

【著者紹介】
藤岡陽子 : 1971年京都府生まれ。同志社大学卒業。報知新聞社を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大学留学。慈恵看護専門学校卒業。2006年「結い言」が、宮本輝氏選考の北日本文学賞選奨の選奨を受ける。09年『いつまでも白い羽根』でデビュー。21年『メイド・イン京都』で京都本大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • のぶ さん

    タイトルの通り、海とおじいさんをテーマにした三篇の中短編集。「海神~わだつみ」は短くあっという間に読み終わった。「夕凪~ゆうなぎ」に出てくる老人も良かったが、自分の一番のお気に入りは最後の「波光~はこう」主人公の澪二はすべてを陸上競技に捧げてきたが、怪我により内定していた推薦校にも入れず人生どん底に落ちてしまう。失意で子供の頃訪れていた島にある祖父の家へ行き、石の博物館のリニューアルオープンの準備を手伝ううちに段々自分の本当の姿が見えてくる。祖父や周りの人たちとの触れ合いに癒されるような作品だった。

  • 相田うえお さん

    ★★★☆☆22116【海とジイ (藤岡 陽子さん)k】3編構成の短編集。タイトルの通り、海とじいさんをおかずにしたお話です。◯『誰かと生きるということは、楽しいことだろうと思う』たしかにその通りだと思います。ま、気の合わない人じゃない限りはですけど。◯『八十三のじいさんと七十三のじいさんではそうも変わらないだろうが、二十八と十八では、なにもかもが違う』これはどうかな。七十三と八十三だって、しっかり十年分は違うよ◯医者だって人間なんだから、老いることも当たり前だし、病気になることだってあるんだよなぁ〜。

  • しげ さん

    三人三様ジイの生き様物語、個人的には限り無くジイ達の年齢に近づいている自分を感じる日々ですが、物心ついた頃には父方、母方共に祖父は他界しており「ジイ」との思い出が無く寂しく思います。本編に登場するジイ達が人生の最後に伝えたい想いは「生きることへの潔さ」なのかなぁ…と感じます。思い通りに行く事の方が少ないのが人生、困難とどう向き合って欲しいかを諭している様に思う。でも…やっぱり諄い「ジイ」は嫌われるのかなぁ…

  • エドワード さん

    穏やかで美しい瀬戸内海。人口過密な東京の人間には、全くの別世界だろう。九十五歳の曽祖父の見舞いに訪れる、不登校の優生。閉院間近の診療所から突然姿を消した月島医師を探しに来た志木看護師。祖父の安否を確認しに来た、怪我で陸上競技を断念した澪二。一度は絶望した彼らを再生させる島のジイたちの生き様に圧倒される。かつて二千三百人いた島の人口が、今は七十人と聞いて驚く。何もかも東京とは違う。違うからこそ、彼らを再生できたのだろうとも思う。効率や生産性だけが豊かさではないのだ。澪二の祖父の、石の博物館を見てみたいね。

  • piro さん

    瀬戸内の島に縁ある3人の「ジイ」たちの物語。緩やかに繋がる3編は、それぞれのジイたちが自分の生きた証を伝えるお話でした。『海神-わだつみ』不登校のひ孫・優生に勇気を与える様に語る清次の家族への想いが心に沁みます。『波光』自分の人生に大きな影響を与えた出来事を宝物の様に抱きながら気高く生きる祖父の姿から、孫の澪二はきっと何かを感じ取ったはず。この作品を読んで、自分の祖父の事が思い浮かびました。離れて暮らしていたのでたまにしか会えなかったけれど、私のジイもその生き様から大切な事を伝えてくれた気がします。

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