手のひらの音符 新潮文庫

藤岡陽子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101205618
ISBN 10 : 4101205612
フォーマット
出版社
発行年月
2016年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
377p;16

内容詳細

デザイナーの水樹は、自社が服飾業から撤退することを知らされる。45歳独身、何より愛してきた仕事なのに…。途方に暮れる水樹のもとに中高の同級生・憲吾から、恩師の入院を知らせる電話が。お見舞いへと帰省する最中、懐かしい記憶が甦る。幼馴染の三兄弟、とりわけ、思い合っていた信也のこと。“あの頃”が、水樹に新たな力を与えてくれる―。人生に迷うすべての人に贈る物語!

【著者紹介】
藤岡陽子 : 1971(昭和46)年、京都生れ。同志社大学文学部卒業。報知新聞社にスポーツ記者として勤務。退社後、タンザニア・ダルエスサラーム大学に留学。帰国後に小説の執筆を始め、2006(平成18)年「結い言」で北日本文学賞選奨を受賞。’09年『いつまでも白い羽根』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • しんごろ さん

    すごくインパクトのあるシーンはないんですが、しみじみとただしみじみと魅了される作品でした。裕福ではないんだけど日常的で、それぞれの生活や人生を抱えた登場人物達と共に、困難や楽しいときを過ごした気持ちにもなりました。場面によっては感情移入しちゃう場面もあり、個人的には圭くんのところでウルウルしちゃいました。正浩の闘い方に関する言葉、信也のドレミの歌、所々の素敵な一文に自分が忘れて失ってたものを、思いださせてくれ、明日も頑張ろうと思う素敵な作品でした。とにかく心に静かに深くしみてきます。

  • 馨 さん

    良作でした。職場から事業撤退を言い渡された主人公水樹が、高校時代の恩師に会いに行くことでよみがえる故郷での青春時代。自分の過去を見つめ直し未来を見据え大事なものを再確認する主人公の人生を応援したくなったし、幼き頃からの仲間の大切さ、家族とは?つながり、絆等々色んなことが改めて自分の糧となり基盤となっていくことを実感しました。

  • ウッディ さん

    仕事で転換期を迎えたデザイナーの水樹は、恩師の病を知り、故郷の京都に帰るきっかけで、過去を振り返る。貧しくても愛情を注いでくれる人達とつながっていたあの頃、幼なじみとの淡い思い出、そして大切な人との別れを含めたすべての経験が現在の自分を形作っている。本当に良い作品で、久々に読み終えるのが惜しい一冊になりました。とても丁寧に綴られた文章で、懐かしさと切なさに胸がしめつけられるような内容に何度も涙が・・。結果に関わらず、全力を出し切って渡すバトンにはきっと力があるような気がする。とっても面白かったです。

  • さてさて さん

    『指先で丁寧に音符をつまみ上げると信也は自分の手のひらの上に音符を乗せた』。「手のひらの音符」という書名が読者の誰も予想できないであろう場面にふっと浮かび上がる驚きを見るこの作品。そこには、1980年代の高校生活の中に、今に繋がるさまざまな起点を見る主人公・瀬尾水樹の物語が描かれていました。『服飾デザイナー』として服を作り上げていく真摯な水樹の姿に心打たれるこの作品。そんな水樹がいつまでも思い続ける存在の大きさを感じるこの作品。物語の中に藤岡陽子さんという作家さんの優しさを深く感じる素晴らしい作品でした。

  • エドワード さん

    「服飾産業から撤退する」社長の突然の発表に、デザイナーの水樹は衝撃を受ける。今の日本のアパレル産業は大変だ。水樹が京都の向日市で過ごした少女時代=高度成長時代から、バブル時代、現代が交差し、水樹が「服を作る仕事がしたい」との信念を貫いていく様を凛として描く。荒波を超えて生きて来た、幼馴染みや先生との再会。彼らがいたから今の私がいる、との思いが胸を打つ。<どんなに良いものを作っても、売れなければ意味がない>のか、<良いものを作れば、必ず理解者が現れる>のか、正解は無い。次世代へバトンを渡す水樹に期待だ。

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