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太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方 集英社新書

藤井非三四

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087212624
ISBN 10 : 4087212629
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2023
Japan

Content Description

負けるには理由がある
この国が今なお抱え込む「失敗の本質」を深掘りした日本人組織論の決定版!

【推薦コメント】
あの戦争において、大日本帝国がいかにして失敗のスパイラルに陥って行ったかを克明に描き出している。
あの戦争をやってしまった日本社会の実質は、何も変わっていない。
────白井聡氏(政治学者・『国体論 菊と星条旗』『武器としての「資本論」』)

【おもな内容】
太平洋戦争史を振り返れば、日本人特有の「戦い方」が敗因となったと思われる事例は極めて多い。
人間関係で全てが決まる。
成功体験から抜け出せず、同じ戦い方を仕掛け続ける。
恥と面子のために方針転換ができず泥沼にはまり込む。
想定外に弱く、奇襲されると動揺して浮き足立つ。
このような特徴は今日の会社や学校などの組織でも、よく見られる光景ではないだろうか。
本書は改めて太平洋戦争を詳細に見直し、日本軍の「戦い方」を子細に分析する。
日本人の組織ならではの特徴、そしてそこから学ぶ教訓とは。

【目次】
はじめに
第一章 奇襲を好み、奇襲に弱い体質
第二章 一時の戦勝から生まれた妄想の迷走
第三章 習熟していなかった海洋国家の戦い方
第四章 人的戦力の育成・維持・強化を怠った結末
第五章 「特攻」という究極の戦い方
おわりに

【著者略歴】
藤井非三四(ふじい・ひさし)

軍事史専門家。
1950年、神奈川県生まれ。
中央大学法学部法律学科卒業。
国士舘大学大学院政治学研究科修士課程修了。
財団法人斯文会、出版社勤務の後、出版プロダクションFEPを設立。
同社代表取締役。
日本陸軍史・朝鮮戦争史を専門とする。
著書に『陸軍人事 その無策が日本を亡国の淵に追いつめた』(潮書房光人新社)、『二・二六帝都兵乱』(草思社)、『陸海軍戦史に学ぶ 負ける組織と日本人』(集英社新書)など多数ある。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    タイトルからして『失敗の本質』系を想定させるし、実際内容も「奇襲」や「特攻」のところにはそうした面があらわれている。また、やや強引というか実際はつながらないのにつないじゃった展開(p.54の日米の有機化学研究の差、日本がゲル状のナパームを作れたとしてもアメリカの火炎放射器を防ぐことはできないと思うのだが)もあったり。ただ、特攻の初めに陸軍先行があったとか、徴兵枠を広げた結果「不良」兵が増え、管理の届かない中国戦せんでは「愚連隊」化した話とか、あまり今まで読んだことのないエピソードもあり、面白くは読めた。

  • 岡本 正行

    なぜ日本は戦争に負けたか、だけでなく、日本と日本人という本質や性格を論じた本、負けは、いろいろな反省点を浮き彫りにする。物量や国の在り方、いろいろ論じられる点は多い。アメリカやイタリアも、それなりに長所短所はある。ただめけていないから、その欠点が見えない。アメリカは、ベトナム戦争やアフガニスタンで、その欠点が少し見えた、まだまだアメリカは敗けていない。この本では、戦争の過程での日本軍の欠点、しいていえば日本人の国民性の欠点が指摘されている。それは治らない、それに気づいて、二度と戦争はしないこと。愚かしい

  • 金吾

    ○日本人が戦いに向かない民族であることがよく伝わります。近視眼的な目標は一致団結して達成できるにもかかわらず、大局観が無いことが主たる要因かなと思いました。この気質は今も同様であり、考えの転換がなかなかできないのかなとも思います。

  • CTC

    4月の集英社新書新刊。著者はこのレーベル2作目になる。思考は危機に際すれば混濁し錯誤するが、国家も同じでその例は戦史を見ればよいと著者はいう。同時に失敗に学ばない本邦人の思考・行動は「毎年前例を踏襲していれば食べていける農耕民族」の特性で、目的と手段を混交させがちな質と合わせて「民族の痼癖」と看破する。己を知り現代に生かすことを意図した(編集者がさせた)本書。著者の良さはちょっと他にはないような知識・蘊蓄が物事の因果に絡んで、識る愉しさを体感させてくれる事だと思っているが、その点は肩透かしだったかな。

  • ごいんきょ

    日本が戦争に負けたのは日本人の気質に負うところが多い。 農耕民族的な慣例主義。言霊信仰。恥の文化。貧しさゆえの逐次投入。手段を目的としてしまう思い違い。などなど。 戦争だけではなく、政治やビジネスでも言えることでしょう。

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