土方歳三日記 下 新選組副長、鳥羽伏見戦、箱館戦争、そして散華 ちくま学芸文庫

菊地明著

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480094094
ISBN 10 : 4480094091
フォーマット
出版社
発行年月
2011年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,556p

商品説明

鳥羽伏見の戦に敗れ東走する新選組。近藤亡き後、敗軍の将・土方は会津、そして北海道へ。
下巻は慶応元年から明治二年、凾館で戦死するまでを追う。

内容詳細

新選組副長、土方歳三。怜悧な思考、抜きんでたリーダーシップで組織を率い、敗軍の将として戊辰の役を転戦、函館で最期を遂げる。類稀な魅力から、小説・映画・ドラマでもその生涯が描かれてきたが、さまざまな異説に彩られ、真実は解明されてこなかった。本書では、本人の手紙、関係の旧家に伝えられた文書、隊士をはじめとする同時代人の諸記録まで、夥しい史料を渉猟、綿密な考証に基づいて時系列に再構成し、全生涯を初めて明らかにする。下巻の新選組最盛期の慶応元年から。やがて鳥羽伏見の戦いに敗れて東走し、近藤勇亡き後、土方は会津、北海道へ戦場を求め、函館で壮烈な最期を迎える。

目次 : 慶応元年(1865)(善哉屋事件。新選組、反幕過激派を襲撃/ 山南敬助、切腹 ほか)/ 慶応二年(1866)(近藤、広島より帰京/ 谷三十郎、死亡 ほか)/ 慶応三年(1867)(伊東甲子太郎・永倉新八・斎藤一、謹慎処分/ 伊東甲子太郎、御陵衛士を拝命 ほか)/ 慶応四年・明治元年(1868)(鳥羽伏見戦勃発。新選組、鳥羽街道で戦う/ 新選組、淀へ退却 ほか)/ 明治二年(1869)(回天・蟠龍・高雄、甲鉄艦奪取作戦のため箱館を出港/ 宮古湾海戦 ほか)

【著者紹介】
菊地明編 : 1951年東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。幕末維新史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • 優希 さん

    新選組副長として組織を率いていたことがよくわかります。戊辰戦争を経て五稜郭でその命を落としますが、それまでのあり方が武士としてのあり方そのものに思えました。様々な資料で明らかにされる全生涯は、新選組副長として貫いた意志があるのではないでしょうか。それにしても集めた資料や記録の多さに驚かされました。

  • robyn さん

    聞き書きなども含め、これだけ多くの記録が残されていることに感謝したい。今となっては憶測でしか語れないことがほとんどですが、複数の資料から検証した結果などを丁寧に解説してくれているので分かりやすく納得のいくものでした。当時の人も筆まめだったんだなぁとか当て字誤字が多いなぁとか安易な感想も抱きつつ…新撰組ってほんと何だったんだろうと僅か数年の働きを振り返って考えてしまう。没後も様々な人物像で描かれ魅力的な存在であり続ける土方さん。些細なことから歴史が動いた瞬間まで改めて細かく知ることができて良かったです。

  • HANA さん

    鳥羽伏見の戦いから五稜郭での戦死まで。京都時代の華々しい活躍と違い、敗戦の連続で全体が暗いトーンで覆われている。ただ資料は圧倒的に下巻の方が豊富であり、新撰組=京都というイメージと違い土方が本当に活躍したのはこちらであるという事を知ることが出来る。著者の言うとおり土方の人生はこれで完結しているのだろう。

  • UMA さん

    慶応元年:76ページ 慶応二年:63ページ 慶応三年:85ページ 慶応四年(明治元年):296ページ 明治二年:91ページ …というページ構成の通り、鳥羽伏見から蝦夷へ至るまでの長く辛い一年がこの本の凡そ半分に詰まっている。上下巻通して読むと、鬼の副長のイメージとは程遠い、日野の人達に何かと贈り物をしたり知人を訪い酒を酌み交わしたりする素の土方歳三の姿が強く印象に残る。空白の日々を埋める新史料が発見されるのを願ってやまない。

  • 咏-uta- さん

    上巻に比べて緊迫感が増す下巻。しかし有難い史料になる一冊には変わりありませんでした。個人的な意見ですが小説やドラマで興味を持ったから土方歳三が知りたいというのであれば下巻から読むのも悪くない読み方じゃないかなと思います。上巻では新選組としての事柄が目立つ印象がありますが下巻ではどんどんスポットが彼一人に絞られてきますから。しかし下巻を読んだ後に彼の色々な変化を回収しながら上巻を読み返すと感慨深いものがあります。

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