イメージの歴史 ちくま学芸文庫

若桑みどり

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480094322
ISBN 10 : 4480094326
フォーマット
出版社
発行年月
2012年03月
日本
追加情報
:
434,6p 15cm(A6)

内容詳細

有名芸術家の名作はもとより、版画や挿絵、広告や記念碑に至るまで、美術作品が、何のために、どのように描かれてきたか―それが「イメージの歴史」だ。ここではさまざまな学問領域を自由に往来し、ポスト・コロニアル的かつジェンダー的な視線で従来の美術史を書き換える。絵画と社会のかかわりや画像の解釈方法などの理論を踏まえ、さらに西欧文化が繰り返し描いてきたイメージにメスを入れ、その精神的・社会的な背景を明らかにする。レイプを描き続けたのはなぜか、新しい政治形態はどのような画像を生んだか―人間の想像力に新たな光を当てる美術史の誕生。

目次 : 序―「イメージの歴史」とは/ 理論編(新しい美術史の理論/ イメージ生産の目的/ イメージ解釈の方法 図像のコード/ イメージ解釈の方法 表現様式)/ 実践編(カノン(正典)の成立 古代社会のイメージと心性/ 中世西欧のイコン 聖母像/ ギリシャの復活 ルネサンスの公共彫刻/ 女性英雄をめぐる問題/ フランス革命と公共彫刻/ フランス革命と民衆/ 自由の女神―アメリカのイメージ/ 十九世紀ナショナリズムと植民地への視線/ ファシズムのプロパガンダと古代のカノン/ 二〇世紀の日本―東京の公共彫刻)

【著者紹介】
若桑みどり : 1935‐2007年。東京芸術大学美術学部芸術学専攻科卒業。1961‐63年、イタリア政府給費留学生としてローマ大学に留学。専門は西洋美術史、表象文化論、ジェンダー文化論。千葉大学名誉教授。『全集美術のなかの裸婦寓意と象徴の女性像』を中心とした業績でサントリー学芸賞、『薔薇のイコノロジー』で芸術選奨文部大臣賞、イタリア共和国カヴァリエレ賞、天正遣欧少年使節を描いた『クアトロ・ラガッツィ』で大佛次郎賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ネギっ子gen さん

    【イメージが、人類の歴史や社会において、どれほど重要な意味をもっているか】がらくたどんさんに本書を教えていただき、感謝――。絵画と社会の関わりや画像の解釈方法などの理論を踏まえ、西欧文化が繰り返し描いてきたイメージにメスを入れる。ポスト・コロニアル的かつジェンダー的な視線で、従来の美術史を書き換えた書。<美術館や画廊で美術品を鑑賞するという行為は、むしろ例外的な体験で、私たちは、私たちの身体や着るものからはじまり、家のなか、町のなか、出版物や広告、テレビなどさまざまなイメージにとり囲まれて生きている>。⇒

  • mm さん

    カバーに採用されている、聖書外伝に登場するユーディッド。彼女の存在をどう解釈し、どう位置づけ、どう表現するかには数多くのパターンがある。男をたぶらかす性的な魅力に訴える女であり、男は常に女には用心しなくてはならないという教訓に結びつけるもの。女という征服されている立場(属国の隠喩)から、不当な支配者を倒す正義と独立の象徴とするもの。暴君には立ち向かうが、あくまで貞淑で男社会には歯向かわないイメージに重なるもの。過去の社会は父権偏重で、女イメージは二重三重に貶められているという告発例が沢山あり、興味深い。

  • Ayumi Katayama さん

    『「イメージの歴史」はイメージを研究対象とする超越的な文化史の講義です』 まえがきの一文。講義? わたくしについて行けましょうや。そう思いはしたものの、次へ次へとまろぶように読み続け、途中難しくて読み流したところもありはしたけれども気づけばいつの間にか終わっていた。どう感想を書けばいいのだろう。新しい知識、いや、新しい物の見方というものを得られたのは確かなのだけど。「イメージ」というのは、いわゆる「美的な目的でのみ創造され受容されるもの」だけではなく、「一般に芸術性が低いとされている大衆文化」なども含む。

  • OKKO (o▽n)v  終活中 さん

    レポート課題 ◆芸術作品を研究するための基本的視点を得るための教科書といった趣 ◆理論篇では、現在でも美術作品を研究する手法として大いに有効なパノフスキーの三段階理論をはじめ、その先にあるジェンダー、マージナル、ポストコロニアリズム等がなぜ提唱され何を目的としているか端的かつ丁寧に説く。クイア理論にも言及 ◆後半は実践篇で、縦横無尽かつ多層的かつ多視点的な分析例を若桑氏は示す。『イメージを読む』の上級編といえようか

  • みゆき さん

    フェミニズムとポストコロニアルの視点でイメージを読み直していく。本書のイメージとは「美術」という単語で想起されるようなハイカルチャーにとどまらず、漫画、彫像、ポスターなども含む。作成者・依頼主と被写体の非対称性、イメージの持つ力、考えなしに再生産される型、日常化された「男性の視線」…。身の回りにあふれるイメージに対する見方が変わる恐ろしい本である。

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若桑みどり

1935‐2007年。東京藝術大学美術学部芸術学専攻科卒業。1961‐63年、イタリア政府給費留学生としてローマ大学に留学。専門は西洋美術史、表象文化論、ジェンダー文化論。千葉大学名誉教授。『全集 美術のなかの裸婦 寓意と象徴の女性像』を中心とした業績でサントリー学芸賞、『薔薇のイコノロジー』で芸術

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