血と水の一滴 沖縄に散った青年軍医 マダム・ヒロBOOK

芹澤健介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784863452091
ISBN 10 : 4863452098
フォーマット
出版社
発行年月
2014年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
465p;20

内容詳細

医大を繰り上げ卒業した森本義丈が、軍医として沖縄に向かったのは、昭和19年の夏のことである。配属されたのは「第27野防給」。現役医師と衛生兵で構成された非戦闘部隊であり、平時の任務は3000人規模の司令部全体に無菌の水を配ることだった。だが、決して安全な仕事ではない。戦闘状態に入れば、最前線で負傷兵を応急処置し、後方の野戦病院に搬送しなければならないのだ…。実際に沖縄戦を経験した元ひめゆり学徒や元軍医への綿密な取材をもとに書かれた渾身の沖縄戦記!

目次 : 昭和二十一年 冬 自由ヶ丘/ 第1章 昭和十九年八月〜十月 沖縄の海と空(南へ/ 雨蛙と緑色の時計/ 繭玉/ 歩く木/ 再会/ 神無月)/ 第2章 昭和十九年十月〜二十年一月 沖縄の花(十・十空襲/ 一人十殺一戦車/ 壕と土器とゲートル/ 天皇陛下の兵隊さん/ 新しい命)/ 第3章 昭和二十年二月〜六月 鉄の雨(米兵上陸/ 大和、散る/ 南風原陸軍病院、一日橋分室、上江洲の新壕/ 特攻と胸騒ぎ/ 十本の指と/ 疑心暗鬼/ やまない雨/ 狩猟許可証/ 夜と朝の間)

【著者紹介】
大林豁史 : 1944年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。1973年、日本レストランシステム株式会社創業。現在、日本レストランシステム株式会社代表取締役会長

芹澤健介 : 1973年、沖縄県生まれ。横浜国立大学経済学部卒。大学卒業後、編集プロダクション勤務、2004年独立。現在は、フリーの編集者・ライター・構成作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kawa さん

    臨床経験がほとんど無い新米医師が沖縄戦の軍医として召集。実話とフィクションを交えた戦争小説として描かれる。沖縄戦の実態はある程度の本を読み込み済みなのだが、フィクションの部分が多い印象の本書だからこそ、登場人物の善悪を、今の価値観から我がこととして捉えられるメリットがあるのかも知れない。正直、環境やその時の精神状態によって、この小説に登場する善悪どのような人物にもなり得ると感ずるところが怖い。

  • 007 さん

    ★★★★☆ 鎮魂月の8月には関連本を読むことにしています。沖縄に出征した青年軍医が主人公。負傷兵を治療しても、治ればまたすぐ戦場へ送り込まれ、結局命を落とすことへのやり切れない気持ちが伝わってきた。「永遠の0」のような派手さは無いけれど、沖縄住人の困惑と苦悩、戦況が緊迫していく様子が良くわかる渾身作。「チュヌタミ(人の為)、ユーヌタミ(世の為)」沖縄の言葉に胸がいっぱいになりました。

  • YukoNexus6 さん

    沖縄戦について、実はちゃんと読んだことがなかったな、と思い。体験者とライターのコラボで生まれた本。ライター芹澤氏が友人の縁者だというので。漫画(最近では「ペリリュー 楽園のゲルニカ」が圧巻)や映画ではなく、文字で綴られた出来事から受け取る触感、臭気、なんともおぞましいありさま(つい昨日まで生きていた人の変わり果てた姿)。。。もっと戦記ものを読まなくちゃな、と思った。

  • N.Y. さん

    歴史的史実。もっと多くを知らなければいけない。

  • ゴルフオヤジ さん

    終戦から69年が経ち、この時期にはこの手の本を読むようにしている。今日読了。広島、長崎が原爆で沖縄は地上戦ですごい時代があったことをさらに若い世代へ、そして平和な国を今まで以上に伝えなくてはいけない。フィクションでもあるが、ほぼ、実話であろうこの作者芹澤氏のエールをおくりたい。

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芹澤健介

1973(昭和48)年生まれ。横浜国立大学経済学部卒。ライター、構成作家、映像ディレクター

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