果ての海 新潮文庫

花房観音

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101205854
ISBN 10 : 410120585X
フォーマット
出版社
発行年月
2024年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
352p;16

内容詳細

階段の下で息絶えた男。愛人の鶴野圭子は、全てを捨てて逃げることを決めた。出会い系で知り合った元ホストの鈴木の伝手で整形し、美貌と偽名を携え福井の芦原(あわら)温泉へ。だが仲居やコンパニオンとして働く中で厄介な人間関係に巻き込まれ、頼りの鈴木も音信不通となった。東尋坊での自死が頭をよぎるが、圭子には生きて逃げ続けなくてはならない理由があり――。女の生き様を描く傑作サスペンス。

【著者紹介】
花房観音 : 1971(昭和46)年、兵庫県生れ。京都女子大学文学部中退後、映画会社や旅行会社などの勤務を経て、2010(平成22)年に「花祀り」で団鬼六賞大賞を受賞しデビュー。現在も京都でバスガイドを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • みこ さん

    内縁の男を殺し、顔と名前を変え、娘を残し女は福井に逃げる。主人公の弱いようで強く強いようで弱い人間性が終章の娘のパートでより鮮明に解析される。彼女が福井で深くかかわるのが、旅館のオーナー、コンパニオン事務所の社長、ストリッパー、年下の先輩の4人だが、感謝の気持ちと情の深さが必ずしも比例しない人間関係の複雑性も面白い。露骨な性描写が少なからずあるので一般紙の書評などで紹介しずらいのかもしれないが、もう少し日の目を浴びて称賛されても良い作品に思える。

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