評伝 石牟礼道子 渚に立つひと

米本浩二

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784103508212
ISBN 10 : 4103508213
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
追加情報
:
368p;20

内容詳細

石牟礼道子九〇歳、かくも激しい憩い初の本格評伝。

目次 : 栄町 とんとん村/ 代用教員/ 虹のくに/ サークル村/ 奇病/ 森の家/ 水俣病闘争/ 行き交う魂/ 流々草花/ 食べごしらえ/ 手漕ぎの舟/ 魂入れ/ 不知火/ 道子さんの食卓

【著者紹介】
米本浩二 : 1961年、徳島県生まれ。徳島県庁正職員を経て早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。在学中に『早稲田文学』を編集。現在、毎日新聞記者。石牟礼道子資料保存会研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • どんぐり さん

    石牟礼道子が亡くなる1年前に出版された評伝。著者の米本氏は石牟礼の伴走者である渡辺京二から「石牟礼道子に密着して話を聞く。伝記に尽きるわけだよ。彼女の言葉と、著者の引用、関係者の証言、この際、戸籍調べもして、ノートも未発表原稿も、ほかのなにもかも全部ぶちこんで、伝記を書く。そういう仕事をするには、己を虚しくしないといけませんからね」とにすすめられて書いたという。この境地に立つには、石牟礼はあまりにも大きな存在だ。そう、よく書いたなというのが率直な感想である。石牟礼の自伝『葭の渚』を一緒に読むと、さらに理解

  • ぐうぐう さん

    石牟礼道子の評伝を書く。それがいかに大それた行為であるか、著者の米本浩二は知っている。どっしりとした重厚感のある評伝を期待すると、肩透かしを食らう。分量も、本来ならこの三倍は優に必要なはずだ。それほど大きな存在なのだ、石牟礼道子は。むろん、そのことにも米本は自覚的である。では、この評伝は失望を招いているだろうか。否、そうではない。読んでいると、石牟礼道子の息遣いが感じられる。それは米本が「魂のことを書く」という姿勢で評伝に挑んでいるからだ。それには、何よりも道子の言葉が必要である。(つづく)

  • algon さん

    なんとか評伝を読むことが出来るまでのレベルにきたので楽しみにしていた。新聞記者の労作で石牟礼の伴走者とも言える渡辺京二の協力もあり、また池澤の言葉を借りるなら「篤実な評伝」となった。しかし後書きにもあるが「書いても書いても石牟礼道子という表現者のわからなさは募る一方である。」…やっぱりそうなんだ…と。そんな中での渡辺談、「フォークナーは意識的に企んだ前衛作家なのだが石牟礼道子は天然の前衛なのだ。」な〜るほど納得!「水俣病にとらわれすぎると石牟礼道子を見誤る」この言葉も深く得心がいった。石牟礼学は続く(笑)

  • チェアー さん

    この世のものでない存在がこの世に降り立って、世界を描く。それが石牟礼道子だということを知った。これまでどうしてちゃんと読んでこなかったのか、気づかなかったのかと思って絶句。かろうじて「苦海浄土」だけは読んでいたが、ノンフィクションと思い込み、まったく方向違いの読み方をしていたんだなあ。筆者が戸惑いながら、おろおろしながら道子さんに近づいていく姿が、読者が石牟礼作品に近づいていく姿を思わせて共感できる。どうして石牟礼さんにノーベル文学賞を与えなかったのか。本人は断ったかもしれないけど。

  • hasegawa noboru さん

    今ほどマスメディアが偏向腐敗(権力の犬的、提灯持ち的癒着)していなかった70年代初期、水俣病闘争でチッソ本社前に座り込む石牟礼の姿は真摯に報じられリアルタイムで知っていた。その生い立ちに、代用教員時代の二〇歳までに三度の自殺未遂を試みるとあったのには衝撃。〈この世が嫌でねー、今でも嫌ですけど〉桁外れというか希代の作家石牟礼道子が逝って一年、その一年前に刊行された評伝。晩年の肉声が伝わり、その全貌の一端に触れた気がする。「石牟礼道子という表現者・思想家・運動家のわからなさは募る」とあとがきに記し、

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

米本浩二

1961年、徳島県生まれ。毎日新聞記者をへて著述業。石牟礼道子資料保存会研究員。著書に『評伝 石牟礼道子 渚に立つひと』(新潮社、2017年、第六九回読売文学賞評論・伝記賞、文庫版2020年)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品