基本情報
内容詳細
関八州随一の名医と謳われた父・内藤了甫と家族を闇討ちによって殺され、一人生き残った野州河内郡乙井の姫四郎、人呼んで“乙姫”。お上に訴えても聞き入れられず、世を拗ねて渡世人となった。女に手が早く、イカサマ博打も辞さず、ひとたび逆鱗に触れると左手で握った長脇差を容赦なくふるう。反面、名医の息子の血が騒ぎ、けが人や病人を放っておけず、決して長脇差を持つことのない数珠を巻いた右手で医療を施す。渡世人にしておくには惜しいほどの天下一品の医術を身につけながらも、人を生かすも殺すも道楽にすぎず、生きるも死ぬも大差はない、とうそぶく姫四郎。東海道を渡り歩く、生きて明日なき流れ旅―。異彩を放つ無頼派作家、笹沢左保が描く人気時代小説の名作。
【著者紹介】
笹沢左保 : 1930年、東京都生まれ。郵政省東京地方簡易保険局勤務を経て、1960年、江戸川乱歩賞次席となった『招かれざる客』でデビュー。翌年、『人喰い』で日本探偵作家クラブ賞を受賞。1972年に始まったテレビドラマ『木枯し紋次郎』シリーズが一世を風靡する。晩年は佐賀に移り住み、執筆活動を続けながら、九州さが大衆文学賞(笹沢左保賞)の創設・運営にも尽力。時代、推理、サスペンス小説、エッセイなど、生涯で三八〇冊の著作を残し、2002年、永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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人物・団体紹介
笹沢左保
1930年、東京都生まれ。郵政省東京地方簡易保険局勤務を経て、1960年、江戸川乱歩賞次席となった『招かれざる客』でデビュー。翌年、『人喰い』で日本探偵作家クラブ賞を受賞。1972年に始まったテレビドラマ『木枯し紋次郎』シリーズが一世を風靡する。晩年は佐賀に移り住み、執筆活動を続けながら、九州さが大
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