基本情報

内容詳細
立花隆を要約するのは非常に困難である。まさに万夫不当にして前人未踏の仕事の山だからだ。
時の最高権力者を退陣に追い込んだ74年の「田中角栄研究ーその金脈と人脈」は氏の業績の筆頭として常に語られるが、ほぼ同時進行していた『日本共産党の研究』で左翼陣営に与えた激震はそれ以上のものがある。
『宇宙からの帰還』にはじまるサイエンスものでは、『サル学の現在』でサルと人間に細かく分け入り、『精神と物質 分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか』でノーベル賞科学者の利根川進に綿密な取材を施し、『脳死』では安易な脳死判定基準に鋭く切り込んだ。
科学を立花ほど非科学者の下に届けてくれた書き手はいない。浩瀚な書物である『ロッキード裁判とその時代』『巨悪vs言論』『天皇と東大』『武満徹・音楽創造への旅』は余人の及ばない仕事であり、また旅を語っても、哲学、キリスト教、書物を論じても冠絶しておもしろい。
立花隆はどのようにして出来上がったのか、そして何をしてきたのかーー。
それに迫るべくして、彼の記憶の原初の北京時代から、悩み多き青春期、中東や地中海の旅に明け暮れた青年期、膀胱がんを罹患し、死がこわくなくなった現在までを縦横無尽に語りつくしたのが本書である。
彼が成し遂げた広範な仕事の足跡をたどることは、同時代人として必須なのではないだろうか。
【著者紹介】
立花隆 : 1940年長崎県生まれ。64年東京大学文学部仏文科卒業後、文藝春秋新社入社。66年退社し、翌年東京大学文学部哲学科に学士入学。在学中から文筆活動を始める。74年『文藝春秋』に発表した「田中角栄研究―その金脈と人脈」は時の総理大臣を退陣に追い込み、社会に大きな衝撃を与えた。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ユーザーレビュー





投稿日:2021/04/12 (月)
読書メーターレビュー
こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。
powered by
mitei さん
読了日:2020/01/25
ねこ さん
読了日:2023/06/18
まーくん さん
読了日:2021/04/05
KAZOO さん
読了日:2020/11/29
trazom さん
読了日:2020/06/18
(外部サイト)に移動します
人物・団体紹介
立花隆
昭和15(1940)年、長崎県生まれ。39年東京大学仏文科卒業。49年「田中角栄研究―その金脈と人脈」(「文藝春秋」11月号)で金脈批判の先鞭をつけ、以後精力的に腐敗政治批判を続けた。知的関心は幅広く、その徹底した取材と卓抜な分析力による文筆活動で、58年菊池寛賞、平成10(1998)年司馬遼太郎賞
文芸 に関連する商品情報
-
村上春樹『街とその不確かな壁』待望の文庫化!4月23日発売 2023年に発売された長編が上下巻で待望の文庫化発売。村上春樹が封印してきた「物語」の扉が、いま開かれる。 |2025年03月19日 (水) 00:00
-
阿部智里 最新作『皇后の碧』5月29日発売 「八咫烏シリーズ」著者の新たなファンタジー。平和の裏に隠された真実とは。謎が謎を呼ぶ、新次元の精霊ファンタジア! |2025年03月17日 (月) 00:00
-
谷川俊太郎・中島みゆきによる精神のリレーの全記録 45年前の対話と最新の対話、及びこれまで二人が随筆で描いた「中島みゆきが描く谷川俊太郎」「谷川俊太郎が描く中島みゆき... |2025年03月12日 (水) 10:00
-
大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)・菊池風磨(timeles... 現代の歪みを暴く、日本推理作家協会賞受賞作を含めた新時代のミステリ短篇集『#真相をお話しします』が映画化!原作小説・... |2025年03月04日 (火) 18:30
-
大木亜希子『マイ・ディア・キッチン』 『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』『シナプス』の大木亜希子が贈る、人生が愛おしくなるお... |2025年02月12日 (水) 00:00
おすすめの商品
商品情報の修正
ログインのうえ、お気づきの点を入力フォームにご記入頂けますと幸いです。確認のうえ情報修正いたします。
このページの商品情報に・・・
