総選挙はこのようにして始まった 第一回衆議院議員選挙の真実

稲田雅洋

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784908672248
ISBN 10 : 4908672245
フォーマット
出版社
発行年月
2018年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
366p;20

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読書メーターレビュー

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  • kenitirokikuti さん

    講座派の理屈「自由民権運動は、明治維新によって成立した絶対主義政府に対するブルジョワ民主主義革命であった。ゆえに明治憲法の発布と帝国議会の成立はその敗北の確定である。初期衆議院議員=ほとんど地主である」。この見解は中公の色川大吉『日本の歴史21―近代国家の出発』(1966)にも踏襲されている。近年「地主」説は消えたが、第一回衆議院議員についての研究は今も存在しない。記述を欠く県史もあるほど。第一回当選者の2/3は府県議や郡長である。民権運動は革命勢力ではないので、敗北も失敗もなく、地方でふつうに継続した。

  • あまたあるほし さん

    信念のこもった名著。第一回の選挙が、いかに間違って定義され続けてきたのかがわかる。地主ばかりの議会という認識は、なんとなく、うっすらと頭に残っていたから余計に。やはり、選挙には物語がある。研究書は10000円以上で売るのはおかしい、と安めの設定をした著者の心意気に拍手である。

  • パトラッシュ さん

    政治分析の本は退屈なのが普通だが、これはドラマになるくらい面白い。日本でも上に政策あれば下に対策ありで、政府の都合のいい議会にしてたまるかという民権運動家とその支援者が立候補資格を作るため財産を分与する話など信じられなかったし、歴史書に書かれていた「初の衆院議員は地主出身者ばかり」という定説を呆気なく覆している。「したい人よりさせたい人に」というスローガンは、第一回選挙から実現できていたわけだ。病に倒れながら大量の史料にあたり、徹底的に調べ抜いた著者に脱帽するしかない。これこそ歴史家のあるべき姿であろう。

  • 古本虫がさまよう さん

    明治23年の第一回衆議院議員選挙に関するさまざまな「定説」を修正した本。バカな人からは「歴史修正主義」と批判されるかもしれない。選挙で当選した議員は「ほとんど地主」階級だったという講座派、コミンテルン史観なども検証、批判している。 「歴史研究で大切なことは、それぞれの時代に固有のものを明らかにすることである。歴史の法則性とか、現代との関連とかを強調している著作は、実証が不十分であり、あまり信用できない」との著者の指摘は重要だ。執筆中に脳出血に襲われたりしたそうな。その中での刊行。ご苦労さまといいたい。

  • 中将(予備役) さん

    初期議会=地主議会との説を否定すべく、第一回衆議院選挙の納税額の実態、選挙制度、当選者集計、情勢や選挙運動を研究した意欲作。研究書でありながら読んでいて面白い内容だった。特に制度の範囲で立候補資格をごまかす財産作りと、区割りや非立候補制の制度解説は興味深い。従来説の有名な論文は貴族院についてはもっと初歩的な誤りをしているようだし、講座派の影響も初めて知った。

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