生き物の死にざま

稲垣栄洋

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784794224064
ISBN 10 : 4794224060
フォーマット
出版社
発行年月
2019年07月
日本
追加情報
:
208p;18

内容詳細

すべては「命のバトン」をつなぐために―ゾウ、サケ、セミ、ミツバチ…生命の“最後の輝き”を描く哀切と感動の物語。

目次 : 空が見えない最期―セミ/ 子に身を捧ぐ生涯―ハサミムシ/ 母なる川で循環していく命―サケ/ 子を想い命がけの侵入と脱出―アカイエカ/ 三億年命をつないできたつわもの―カゲロウ/ メスに食われながらも交尾をやめないオス―カマキリ/ 交尾に明け暮れ、死す―アンテキヌス/ メスに寄生し、放精後はメスに吸収されるオス―チョウチンアンコウ/ 生涯一度きりの交接と子への愛―タコ/ 無数の卵の死の上に在る生魚―マンボウ〔ほか〕

【著者紹介】
稲垣栄洋 : 1968年静岡県生まれ。静岡大学大学院農学研究科教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省、静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
コロナ禍だからこそ是非読んでいただきたい...

投稿日:2021/04/10 (土)

コロナ禍だからこそ是非読んでいただきたい感動の一冊! 色々な生き物の「死にざま」が淡々と描かれているが、著者は一貫して「死」=「生きた証」「生きた意味」として生き物の視点から書いている点は非常にユニークだと思う。 内容的にも何度も読み返しても読むたびに違う感動がある。 人生に疲れた人、挫折した人、終活を考えている人には是非読んでいただきたい「無人島に持って行きたい一冊」だ。 内容的にも非常に面白く知的好奇心を充たしてくれるものばかりなのでワクワクすること請け合い。

I.O.U さん | 北海道 | 不明

0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • hit4papa さん

    生き物の死にゆく姿を生物学的に解説したエッセイです。身近なのから初めて名を聞くものまで、29種の生き物の最期を、著者が詩的に謳いあげています。生き物が命をつなぐという一点において、進化を重ねているのだと再認識しました。本書は、トリビア感が満載で知識欲を搔き立ててくれます。それぞれの生き物たちへ向けた著者の結びの言葉が、切ないほどの感動を呼び起こします。生き物たちの最期はドラマチックなのです。子をなし次への世代につなぐ事が、本来の生き物の使命なのであれば、人間が一番それを蔑ろにしているのかもしれませんね。

  • Nao Funasoko さん

    様々な生き物の生と死。生と死の間にある生殖という行為。これらを時には文学者のようにロマンチックに、時には自然科学者としてのリアリズムを持って語られる。 そして、どの生物のエピソードを読んでも「では、人間は?」とちょっと哲学的に考えさせられたりもして。 大人な夏休みに相応しいリラックスして読める一冊だった。

  • Apple さん

    動物たちは、生きるために生きるのだ、あるいは子孫を残すために命を尽くすのだ、という指摘に感銘をうけました。サケやウミガメ、カマキリなど人気生物だけでなくハサミムシやシロアリ(女王アリ)、蚊についても語られており、どれも儚い感じもありつつ勉強になりました。 文中にも述べられていますが、人間も結局は多くの部分で彼らと共通していると思いました。色々と考える余地のある、すごい本でした。

  • kinkin さん

    29種類の昆虫や魚、哺乳類などの死にざまについて書かれている。個人的には死にざまという言葉は大嫌いだがここに挙げられている生き物たちの壮絶な死を読むとそんな言葉もありかなと感じた。長い歴史の中でプログラムされた遺伝子に基づいて死を繰り返す生き物たちの死は読んでいて切なく感じた。人と人が殺し合ったりする人間という動物の愚かさも同時に考えてしまう。その人間は自分たちだけに限らず他の動物は当たり前のように傷めつけ殺す。読みやすい本だ。おすすめ。図書館本

  • trazom さん

    動物は、子孫を残すため、自らを犠牲にして生を全うする。生は、性(生殖)によって受け継がれるが、その性を完結するための生物たちの死にざまには、神々しさすら覚える。「すべての生命が単細胞生物であった時代には、生物に「死」は存在しなかった」という一文に衝撃を受ける。オスとメスという性の仕組みが、「死」という概念を生み出し、生物の多様性とともに、「再生」を約束したということだったのか…。稲垣さんの文章には、死の儚さを、慈しみをもって受け止める優しさが溢れている。透き通った文章が胸に沁みる、いい一冊だった。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

稲垣栄洋

1968年静岡県生まれ。静岡大学農学部教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省、静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

物理・科学・医学 に関連する商品情報

おすすめの商品