絶滅危惧種を喰らう

秋道智彌

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784585240143
ISBN 10 : 4585240144
フォーマット
出版社
発行年月
2020年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
岩崎望 ,  
追加情報
:
274p;21

内容詳細

われわれには、何ができるのか―現在、年間1000種の野生動物が絶滅しており、そしていったん絶滅した生き物は二度と地球上にもどることはない。乱獲、生息地の分断、幼獣の食害、生息地環境の劣化…さまざまなシナリオで人間は動物を絶滅に追い込む。野生動物を絶滅から救うために、我々は何をすべきなのか。野生動物を「喰らう」問題、「装う」問題、そしていかにして野生動物を絶滅から救うかについての方策とよりどころとなる思想について多角的な視点から論じる。

目次 : 序章 絶滅危惧動物とヒト―かかわりあいの歴史と文化/ 第1部 絶滅危惧種を喰らう(「隣人」としてのゾウ―バカ・ピグミーのゾウ肉タブーから読み解くヒト社会の進化史的基盤/ ジュゴン猟をめぐるトレス海峡諸島民と生物学者たち/ 凋落する大衆回遊魚―サケとウナギ)/ 第2部 絶滅危惧種の商品化と文化化(ウミガメはなぜ減少するようになったのか?/ ホッキョククジラを守りながら食べる―北極海の先住民捕鯨/ 宝石サンゴ―限りある資源と限りなき欲望)/ 第3部 絶滅危惧種の保全と利用(野生生物の違法取引と戦う―ワシントン条約と日本/ 日本の「ゼロ絶滅」と「持続可能な利用」達成へのみちすじ/ 絶滅危惧種を創る、護る―新たな絶滅要因、感染症によるパラダイムシフト/ 食べて守るか、食べずに守るか)/ 終章 霊性の復権―絶滅危惧種とのつきあい

【著者紹介】
秋道智彌 : 山梨県立富士山世界遺産センター所長。専門は生態人類学、海洋民族学、民族生物学。日本・東南アジア・オセアニアにおける漁撈民の生態史、海洋民族学の研究、コモンズ論の研究に従事。最近は日本の明治〜昭和前期の漁業についての資料解析をおこなう

岩崎望 : 立正大学地球環境科学部教授。専門は海洋生物学。宝石サンゴの生態と持続的利用に関する研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • gokuri さん

    ワシントン条約を基とした「絶滅」「絶滅危惧」の仕組みの概説と、多数の具体的な事例により、個別の取り組みや問題点などを多数の専門家の冷静な分析と温かい心情で明らかにしている。読みやすい良い本です。 ここでも持続的という言葉が一つのキーワードになっていると思うが、種の細分化により客観的な種の保存のイメージが研究者、生活者、消費者や利用者とで共有することができなくなっている。さらに、個々の種にたいする利用(食、材料)、愛護、被害などの多面性、客観的な個体把握の困難性が入り混じって複雑性を増加させている。

  • 志村真幸 さん

     生物学者、人類学者、漁業経済学者、学芸員、新聞記者、動物関連NPO職員など、さまざまな職種・立場のひとたちが集まってつくった本だ。  「喰ら」われる生物としては、象、センザンコウ、ジュゴン、鯨、海亀などがとりあげられている。ただし、その味とか料理法とかを紹介するものではない。また、単純に食べていいのか、食べるべきではないのかを論じるような本でもない。  むしろ、持続的な生物の利用、すなわち人間が絶滅危惧種とどのように共存していけるかを最新のデータや論理をもとに検討した内容となっている。

  • はやたろう さん

    ウナギしかず絶滅危惧種は人々の食文化に根付いているものもある中で、象牙や犀角を採るために乱獲により、絶滅に向かう、もしくは絶滅した動物もたくさんいます。 何となく欧米や中国がその先鋒と勝手に思っていましたが、日本が圧倒的に悪と感じてしまいました。 この本では、善悪ではなく、食住の文化に中にある絶滅危惧種との共存、持続性の必要性など興味深く知ることができました。

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人物・団体紹介

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秋道智彌

1946年生まれ。山梨県立富士山世界遺産センター所長。総合地球環境学研究所名誉教授、国立民族学博物館名誉教授。生態人類学。理学博士。京都大学理学部動物学科、東京大学大学院理学系研究科人類学博士課程単位修得。国立民族学博物館民族文化研究部長、総合地球環境学研究所研究部教授、同研究推進戦略センター長・副

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