鎌倉幕府滅亡と北条氏一族 敗者の日本史

秋山哲雄

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784642064538
ISBN 10 : 4642064532
フォーマット
出版社
発行年月
2013年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20

内容詳細

中世都市鎌倉を本拠に、執権や得宗の立場で幕府を主導した北条氏一族。評定や引付、六波羅・鎮西探題など、彼らが整備した幕府の機構を政治史とともに辿り、武家政権の礎を残した“敗者”の評価に改めて光をあてる。

目次 : 鎌倉幕府の成立と展開/ 1 鎌倉幕府の機構整備(執権・連署・評定・引付/ 得宗の登場/ 鎌倉幕府の制度史)/ 2 蒙古襲来と安達泰盛(蒙古襲来に備えよ/ 弘安徳政/ 敗者、安達泰盛)/ 3 六波羅・鎮西と北条氏(六波羅探題の制度史/ 鎮西探題の制度史/ 西国の北条氏一族)/ 4 敗者、北条氏(あるべき姿をもとめて/ 鎌倉をとりまく変化/ 鎌倉幕府の滅亡)/ 敗者の遺産

【著者紹介】
秋山哲雄 : 1972年東京都に生まれる。1996年東京大学文学部卒業。2002年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。2005年博士(文学・東京大学)。現在、国士舘大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • フランソワーズ さん

    幕府通史であるがやはり、蒙古襲来から北条氏滅亡までがメイン。その間の弘安徳政、霜月騒動、平禅門の乱等の時代の流れ、特に東国御家人の変化あたりは自らが将軍としてトップに君臨しなかった故の滅亡かと。また、鎮西探題、周防・長門探題を含めた、ほとんどスポットが当てられることのない北条一族の紹介は収穫でした。

  • wang さん

    鎌倉幕府の統治制度史。当初東国国家+西国では軍事権門であった北条氏政権が、承久の乱・蒙古襲来などの動乱の結果徐々に体制を進化させ全国政権へと移行しようとした過程がよくわかる。蒙古襲来が御家人体制を変革した過程や、六波羅探題・鎮西探題などのあり方がわかる良書。鎌倉幕府にとって将軍の存在感がいかに希薄で北条氏一族の国家であったのかがわかる。そして室町幕府でも北条氏が作り上げた制度が担当者もそのまま引き継がれていったこともまた面白い。

  • keint さん

    鎌倉中期から末期までの政治・法制史と執権北条氏およびその一族らについて解説してある。六波羅探題及び鎮西探題についてはこの本が一番わかりやすく解説されていると感じた。 北条氏が築き上げた鎌倉幕府の政治システムが建武政権・室町幕府においても連続であることは知っていたが、あらためてこう見てみると偉大なものである。

  • マウンテンゴリラ さん

    本シリーズを読み進める中で、常に感じさせられることは、やはり歴史というものが、血生臭い利害闘争や権力者の後継者争いに満ち溢れ、それが人間というものの性であるという諦念である。しかし、本書の主役である北条氏一族に関しては、少しそれ以前の支配者とは異なる一面があるとも感じられた。漠然とした理由であるが、それは、その支配体制に秩序、結束、恩義等、つながりの重視というようなものが見られる点であった。頼朝というカリスマ的存在の亡き後、またその血筋が絶えた後、その幕府を転覆させるでも無く、→(2)

  • 吃逆堂 さん

    鎌倉幕府の政治史(というか政争史)と制度史(というか組織変遷史)としては、まず面白かったのではないかと思うが、タイトルとシリーズの主旨からすると、4章とエピローグこそ本編となるべきものだったんじゃないかと思ってしまう。その看板のかけちがえ感が最後までぬぐえない。あと、平易さを心掛けたためか、文章がぶつ切り的なのが、少々気になった

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